細胞内カルシウムイオン濃度制御による新たながん細胞増殖抑制法の確立を目標として、ストア作動性カルシウム流入機構のカルシウムセンサーであるstromal interaction molecule 1 (STIM1)のがん細胞増殖における役割を、ヒト扁平上皮がんA431細胞から樹立したSTIM1ノックダウン細胞株を用いて解析した。その結果、STIM1は、A431細胞の細胞増殖、DNA合成、細胞遊走およびin vivoでの腫瘍増生において重要な因子として機能していること、またSTIM1の機能発現に細胞膜カルシウム透過性CRACチャネルの活性化に関与するCAD領域が必要であることが実証された。
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