今後の研究の推進方策 |
本年度に昨年度実施予定であった実験計画を実施する予定である。マウスに高速水浸ストレスを加え、胃粘膜でのヒスタミン増加、ヒスチジン脱炭酸酵素活性、ヒスタミン代謝酵素活性の変化を確認する。いずれも本年度に測定可能となった高速液体クロマトグラフィーを用いたヒスタミン・メチルヒスタミン定量システムを用いる。また、ヒスタミン含有細胞をヒスタミンに対する抗体を用いて免疫組織化学的に観察しどのような細胞種でおきているのかを確認する。ストレス付加マウスでの胃粘膜でのヒスチジン脱炭酸酵素の翻訳後修飾(切断)について、新たに抗体を作成し、ウェスタンブロットにより検討する。また、ラット胃粘膜からECL細胞の精製が可能である(Prinz, C. et al., Am. J. Physiol., 277, C845-855,1999)、ラット単離ECL細胞をTGF-αにより刺激するとヒスチジン脱炭酸酵素はウェスタンブロット上74kと54kの二種類の分子量の位置に認識される(Kazumori, H. et al., Am. J. Physiol., 286, G508-514)との文献を見出したので、マウスECL細胞の単離を行ない、ヒスチジン脱炭酸酵素、ヒスタミンメチル化酵素のECL細胞における変動を観察する計画である。
|