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2011 年度 実施状況報告書

RXRアゴニストを用いた免疫制御療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23590317
研究機関徳島文理大学

研究代表者

竹内 一  徳島文理大学, 薬学部, 助教 (00421298)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードRXR
研究概要

9cisレチノイン酸(9cRA)はレチノイン酸受容体(RAR)とレチノイドX受容体(RXR)の両方に結合できるリガンドとして働くことが知られている。この9cRAを制御性T細胞(Treg)誘導系に添加した結果、高濃度(100 nM)存在下では、all-transレチノイン酸(AtRA)よりも強くFoxp3の発現を誘導できることが示された。 次に、合成RARアゴニストAm80と合成RXRアゴニストPA024をTreg誘導系に添加したところ、それぞれ単独ではFoxp3の発現を弱い増強作用を示した。さらにこれらを組み合わせて添加した結果、強い増強作用を示した。一方、PA024を他の核内受容体アゴニストと組み合わせて添加しても増強作用は一切認められなかった。 以上の結果から、合成RXRアゴニストPA024は、RARシグナルと協調してin vitroでのTreg誘導を高効率に増強する働きを持つことが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度の研究計画通り、制御性T細胞を効率良く誘導するために必要なRXRアゴニストを検定し、その条件を決定した。

今後の研究の推進方策

RAとRXRアゴニストを組み合わせて自然発生型Treg(nTreg)に小腸ホーミング特異性を付与し、小腸型nTregをin vitroで作製する。この小腸型nTregを炎症性腸疾患モデルマウスに移入することで、RXR刺激を加えた場合により効果的に病態の改善がみられるかどうかを調べる。 RAとRXRアゴニストを組み合わせて作製された誘導型Treg(iTreg)を自己免疫病モデルマウスに移入し、あるいはRXRアゴニストを直接投与することで、それらの処置が病態の進行に与える影響を検定する。

次年度の研究費の使用計画

次年度以降はTregの移入実験が中心となる予定である。したがってドナーやレシピエントとしての実験動物を多く使うため、一貫して動物維持のための経費が必要となる。そのため、マウスの購入・飼育に必要な費用を算出し、研究費として計上した。また実験計画に記したとおり、Tregの細胞分離・精製・解析のために、標識抗体やカラムが必要となる。これらについても、次年度以降の研究費として計上した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 粘膜系リンパ球の腸管指向性獲得の分子メカニズム2011

    • 著者名/発表者名
      竹内 一、大岡嘉治、岩田 誠
    • 雑誌名

      細胞工学

      巻: 30 ページ: 381-386

  • [学会発表] 制御性T細胞分化におけるRXRシグナルの影響2011

    • 著者名/発表者名
      竹内一、横田彩、大岡嘉治、岩田誠
    • 学会等名
      日本免疫学会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      2011年11月29日

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公開日: 2013-07-10  

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