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2011 年度 実施状況報告書

乳癌原因遺伝子BRCA2新規結合分子が中心体複製及びDNA修復に果たす役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23590355
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

竹中 克也  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (20378706)

研究分担者 荻 朋男  長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (80508317)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードBRCA2 / 乳癌 / DNA損傷修復 / DR-GFP / U2OS
研究概要

乳癌原因遺伝子BRCA2の新規結合分子を同定・機能解析することにより,BRCA2が乳癌発癌に関与する詳細な分子機構の解明を目指している。本研究課題により以下の知見及び波及効果が得られると期待している。1. 発癌過程で異常が見られる中心体複製及びDNA修復機構に関与する新規分子群の同定とそれら分子間相互作用の解明。2. ゲノム解析によって判明しているBRCA2点変異部位が発癌に係わる分子的基盤の解明。3. 乳癌の診断・治療法開発における新規標的分子と分子内部位の発見。乳癌原因遺伝子BRCA2はゲノムの安定維持に機能し,その遺伝学的解析から乳癌発癌に大きな役割を果たしていることは明らかである。しかしその発癌分子機構を理解するには当分子のみに留まらず相互作用する分子を含めた関連分子の系統的な機能ネットワークの解明が必要になる。本研究では,BRCA2について新規に結合する遺伝子産物を探索し,発癌に係わるBRCA2の2つの機能についてその分子的基盤の解明を行なうことによりBRCA2の役割を統合的に明らかにすることを目標としている。そのために本年度ではまず,相同組換え効率の定量的な測定が可能になる,DR-GFP 基質が組み込まれたU2OS 細胞を用い,BRCA2相互作用分子候補群のそれぞれを個別にsiRNAノックダウンした環境下での相同組換え効率を定量化した。この手法によりDNA二重鎖切断損傷修復に機能している分子を選別し,定量化された数値によって以降の解析に進める分子の優先度を明確にした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

補助金申請時の計画立案が緻密だったため,本年度の実施状況は順調に推移した。

今後の研究の推進方策

当初の研究計画通り本年度にて以降の解析の対象となる候補分子を得たので,次年度以降計画通りに遂行することを目標とする

次年度の研究費の使用計画

本年度に学会発表を予定していたが,解析途上の分子についての情報を公知にすることに懸念が生じたためこれを中止した。そのためそれに掛る旅費を執行しなかった。また物品費については国費が原資である本補助金をより有効に活用するため,同等の性能を発揮する範囲において調達物品および調達先の見直しに不断の努力を継続した結果,当初見積もりよりも支出が下回った。以上の結果次年度以降への繰越金が発生したが,新たに請求する研究費と合わせ,より効率的に研究を推進できる物品への変更を検討し,研究計画の遂行をより加速させる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Mutations in UVSSA cause UV-sensitive syndrome and impair RNA polymerase IIo processing in transcription-coupled nucleotide-excision repair2012

    • 著者名/発表者名
      Yuka Nakazawa, Kensaku Sasaki, Norisato Mitsutake, Michiko Matsuse, Mayuko Shimada, Tiziana Nardo, Yoshito Takahashi, Kaname Ohyama, Kosei Ito, Hiroyuki Mishima, Masayo Nomura, Akira Kinoshita, Shinji Ono, Katsuya Takenaka, Ritsuko Masuyama, Takashi Kudo, Hanoch Slor, Atsushi Utani, Satoshi Tateishi, Shunichi Yamashita, Miria Stefanini, Alan R. Lehmann, Koh-ichiro Yoshiura, Tomoo Ogi
    • 雑誌名

      Nature Genetics

      巻: 44 ページ: 586-592

    • DOI

      10.1038/ng.2229

    • 査読あり
  • [学会発表] 乳癌原因遺伝子BRCA2 新規結合分子の探索と相互作用が発癌に果たす 分子機構の解明2012

    • 著者名/発表者名
      竹中克也
    • 学会等名
      難治疾患研究所研究発表会(招待講演)
    • 発表場所
      東京医科歯科大学
    • 年月日
      2012年3月8日

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公開日: 2013-07-10  

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