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2013 年度 実績報告書

新規βアミロイド産生調節蛋白の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 23590359
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

長谷川 浩史  滋賀医科大学, 医学部, 客員助教 (40432299)

研究分担者 西村 正樹  滋賀医科大学, 分子神経科学研究センター, 准教授 (40322739)
キーワードアルツハイマー病 / γセクレターゼ / アミロイドβ
研究概要

アルツハイマー病の発症メカニズムとして、βアミロイドペプチド(Aβ)の異常蓄積が一次的病因とする知見が得られており、βアミロイド前駆体タンパク質APPからAβを産生する酵素であるセクレターゼは、治療の標的タンパク質として注目されている。細胞内ではセクレターゼの基質切断や酵素活性を適切に制御する因子の存在が予想され、このような活性制御機構の解明は極めて重要である。我々は、γセクレターゼ結合タンパク質の探索により、新規のAβ産生調節タンパク質AP3を同定した。本課題では、その作用メカニズムの解明と治療への応用の検討を行った。
平成25年度成果:AP3-Tgマウスとアルツハイマー病のモデルマウスであるAPP-Tgマウスとの掛け合わせを行い、AP3高発現が脳内Aβ蓄積を減らし、短期記憶障害を改善することが明らかとなった。
研究課題を通じての成果:AP3の標的分子はγ-セクレターゼと考えられたが、その効果としてはAPP-C99を不安定化させた。一方、Notch切断には影響を与えなかった。AP3トランスジェニック(Tg)マウスに発生段階での形態学的異常はなく、明らかな行動異常も認められなかった。Notchシグナルの障害は認められず、脳内の内在性Aβ産生は有意に低下していることが明らかとなった。アルツハイマー病のモデルマウスとの掛け合わせによる結果から、AP3は本症の脳病理や記憶障害症状に対して有効であることが示された。これらから、AP3が新たなアルツハイマー病治療のターゲットとなり得る可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] The FAM3 superfamily member ILEI ameliorates Alzheimer's disease-like pathology by destabilizing the penultimate amyloid-β precursor.2014

    • 著者名/発表者名
      Hasegawa H, Liu L, Tooyama I, Murayama S, Nishimura M.
    • 雑誌名

      Nature Communications

      巻: 未定 ページ: 未定

    • DOI

      10.1038/ncomms4917

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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