研究課題
CHMP2B の遺伝子検査において、本症例では明らかな異常を指摘できなかった。しかし、先行して行ったCHMP2Bに対するWestern blottingでは、sarcosil-不溶分画102kDの特異的バンドを認めた。このバンドはCHMP2Bの理論値(27kD)よりもはるかに大きく、凝集する際に重合していることや、翻訳後に糖鎖の付加などの修飾を受けている可能性があった。我々は、患者のCHMP2Bのm-RNAを調べたところ、通常の物の他にC末側のスプライシングバリアントの存在を観察した。その分子は性状コントロールにもわずかに存在することがわかったが、バリアントの構造が免疫原性を有することが予想されたため、その部位に対する抗体を作製した。また、CHMP2Bはエンドソーム輸送系の高分子構造の一部であるため、異常凝集した高分子蛋白のなかにCHMP関連蛋白が含まれている可能性をしらべるため、Blue Native 2D-Electrophoresisを行い、高分子凝集体の構成分子を検討した。そのゲル染色では、コントロールと異なる部位にバンドを認め、何らかの構造異常があることが示唆された。
すべて 2013
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)
Neuropathology and Applied Neurobiology
巻: 39 ページ: 580-584
10.1111/nan.12022.
Acta Neuropathologica
巻: 126 ページ: 453-459
10.1007/s00401-013-1150-5.
Neuropathology
巻: 34 ページ: 77-82
10.1111/neup.12053.