カロリ病+先天性肝線維症の動物モデルとして確立されたPCKラットを用い、肝胆管病変の形成におけるPI3K/Akt/mTORを介した細胞内シグナル伝達の関与、ならびにその阻害剤の治療への応用性を検討した.PCKラット培養胆管細胞を用いた検討で、NVP-BEZ235(PI3K + mTOR阻害剤)は細胞増殖と嚢胞形成を抑制し、これは培養胆管細胞のアポトーシス抑制とオートファジー誘導を伴っていた.In vivoでPCKラットにNVP-BEZ235を投与すると、PCKラットの胆管拡張と肝線維化を有意に軽減させることが可能であった.
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