研究課題/領域番号 |
23590408
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
桑江 優子 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 病院講師 (50597557)
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研究分担者 |
梯 アンナ 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60382222)
若狹 研一 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60158574)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 浸潤性膵管癌 / 早期診断 / バイオマーカー / プロテオーム |
研究概要 |
本研究は入手しやすい手術時のホルマリン検体を用いてヒト浸潤性膵管癌の早期発見に有用なバイオマーカーの発見と、発がんのメカニズムの解明を目的としている。最初に当院で外科切除された膵癌症例ホルマリン検体を用い、QSTAR-Elite LC-MS/MS(AB Sciex)による網羅的プロテオーム解析を施行した。その中で腫瘍組織において発現量が増加している蛋白のうち、バイオマーカー候補となりうる蛋白や、発がんに関与していると思われる蛋白を幾つか選出し、免疫組織化学染色を施行して、発現の有無と局在を確かめた。結果、以下の5個の蛋白、dihydropyrimidinase-like 5 (DPYSL5), dihydropyrimidinase-like 3 (DPYSL3), slingshot homolog 2 (Drosophila) (SSH2), armadillo repeat-containing protein 4 (ARMC4), transforming growth factor, beta-induced (TGFBI),が腫瘍組織に選択的に陽性に染色され、組織内においても発現が確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
膵癌症例検体を用い、QSTAR-Elite LC-MS/MS(AB Sciex)による網羅的プロテオーム解析を施行した。その中で腫瘍組織において以下の蛋白の発現量が増加している蛋白のうち、バイオマーカー候補となりうる蛋白や、発がんに関与していると思われる蛋白を選出し、それらの蛋白について腫瘍組織において免疫組織化学染色を施行し、以下の5個の蛋白、dihydropyrimidinase-like 5 (DPYSL5), dihydropyrimidinase-like 3 (DPYSL3), slingshot homolog 2 (Drosophila) (SSH2), armadillo repeat-containing protein 4 (ARMC4), transforming growth factor, beta-induced (TGFBI),が腫瘍組織に選択的に陽性に染色され、組織学的にも発現が確認された。
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今後の研究の推進方策 |
プロテオーム解析と免疫組織化学染色にて腫瘍組織で発現が確認された蛋白に対し、症例数を増やして引き続き免疫染色、Real-time quantitative (Q)-PCRを用いて発現とその程度を確認する。高発現している蛋白・ペプチドを比較検討することにより、膵臓発がんに関連するバイオマーカーになる蛋白質を見出し、膵臓発がんの機序を明らかにする。さらに、腫瘍部の特異的な蛋白発現強度と臨床パラメータの関連を、SPSSを用いて統計解析する。Ingenuity Pathway解析を用いて蛋白質機能及び細胞内シグナリング、または代謝pathway解析を行う。膵臓癌細胞株にてsiRNA法トランスフェクションを行い、遺伝子をノックダウンし、細胞の成長、増殖、細胞死、移動力について検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
免疫組織化学用抗体購入。FFPE標本用RT-PCRキットの購入。膵癌細胞株の購入。細胞増殖(蛍光染色用キット(Ki-67))とアポトーシス(ssDNAまたはTunel蛍光染色キット)購入MTT アッセイキット、Invasion アッセイキット購入。
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