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2011 年度 実施状況報告書

Sox遺伝子によるβーカテニン転写ネットワーク制御と子宮内膜癌新規治療法への展開

研究課題

研究課題/領域番号 23590415
研究機関北里大学

研究代表者

三枝 信  北里大学, 医学部, 教授 (00265711)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード子宮内膜癌 / β-カテニン / TCF4 / Sox4 / Sox7 / 細胞増殖
研究概要

平成23年度は、子宮内膜癌の臨床検体で、Sox遺伝子ファミリーとβ-カテニン/TCF4シグナル系の関連性を検討した。癌組織のmorule巣ではβ-カテニンとTCF4が過剰発現するが、同部位では、検索した8種のSox分子の内、Sox4とSox7の過剰発現も認められた。これらのタンパク過剰発現は、in situ hybridization法によるmRNAレベルでも確認でき、転写レベルでそれらのSox分子の発現誘導が生じている可能性が示唆された。一方、Sox7プロモータ-のメチレーションとβ-カテニン/TCF4シグナル系活性化は逆相関を示した。加えて、Sox4とSox7過剰発現は、β-カテニン/TCF4シグナル系と同様に、細胞増殖と負の相関を示した。以上から、子宮内膜癌組織において、Sox4とSox7はβ-カテニン/TCF4シグナル系と何らかの関与があることが推測できた。今後は、臨床検体でSox遺伝子群とβ-カテニン/TCF4シグナル系との直接的な関連性を検索して、Sox遺伝子とβ-カテニン/TCF4シグナル系との関連性に関する作業仮説を立案し、子宮内膜癌培養細胞による分子生物学的検索でその検証を進める。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成23年度は、臨床検体でSox遺伝子群の発現と機能解析を行い、最終的には、平成24年度の培養細胞によるSox遺伝子の機能解析へ繋げる結果を導く予定であった。しかしながら、Sox遺伝子のin situ hybridization法による検索で、probe作製や検出法にやや手間取り、予定よりやや遅れた。

今後の研究の推進方策

やや遅れ気味ですが、申請時に予測した結果とほぼ類似の結果が得られている。今後の研究は申請時に立案した予定通りに進める。

次年度の研究費の使用計画

平成23年度の残りの、臨床検体によるSox遺伝子群とβ-カテニン/TCF4シグナル系との関連性を検索する。その後は、当初の予定通り子宮内膜癌の培養細胞と分子生物学的手法を用いて、臨床検体の検索結果から得られた作業仮説を立証していく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Sox4はβ-カテニン/TCF4シグナル伝達系と協調して子宮内膜癌細胞の増殖制御・転位分化を促進する2012

    • 著者名/発表者名
      三枝 信、橋村美紀、桑田健
    • 学会等名
      第101回日本病理学会総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2012年4月28日

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公開日: 2013-07-10  

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