研究課題
ランゲルハンス細胞組織球症(以下LCHと呼称する)患者血清の質量分析計による解析をした。コントロール血清とLCH患者血清の比較、LCH亜型間での比較において、有意差のあるピークを得た。これらはLCHの診断、治療等においてターゲットとなる新規バイオマーカーとなる可能性を有していると考えられる。質量分析計による解析は、株式会社プロトセラに受託解析を依頼し、BLOTCHIP解析システムによる血清のプロファイリング結果として得られた。LCHは、腫瘍原性形質に感染等の関与が加わって発症する可能性を我々のグループが指摘した(Virchows Arch. 2013 Feb;462(2):219-28. doi: 10.1007/s00428-012-1360-6.;Hum Pathol. 2014 Jan;45(1):119-26. doi:10.1016/j.humpath.2013.05.028.)が、まだ未解明の部分が多く、今回の研究の成果と合わせて、さらなる発展が期待出来ると考えられる。また、LCH亜型は経過観察で良い亜型から死に至る可能性を有す亜型まで存在するが、それら亜型間で有意差を示す新規バイオマーカーは、後者の早期診断、治療ターゲットとして期待出来る。今後の研究の展開として、これらのピークの同定を進める事が重要である。これは、平成26年度(2014年度)基盤研究(C)で発展させる予定である。
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Hum Pathol.
巻: 45 ページ: 119-126
10.1016/j.humpath.2013.05.028.
Virchows Arch.
巻: 462 ページ: 219-228
10.1007/s00428-012-1360-6.