血管新生阻害作用に関して、人工化合物、サイトカイン、阻害抗体の3つの異なる分子を解析した。人工的な化合物である硫酸多糖類、フコイダン、6分子以上からなるオリゴグアノシンなどが血管内皮細胞表面のNeuropilin-1を細胞内に内在化させ、細胞表面から消失させ血管新生阻害作用を示すことを解析し、こうした分子を「くり込み薬」と呼ぶことにした。生理的サイトカインVEGF-Bが血管新生に関与するFGF受容体に相互作用する特性を明らかにし、VEGF-Bの血管新生阻害活性の分子基盤を与えた。また、新規血管新生関連分子であるEphrinファミリーに対する抗体の性状を明らかにした。
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