研究課題/領域番号 |
23590479
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
保坂 直樹 関西医科大学, 医学部, 講師 (30388459)
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研究分担者 |
比舎 弘子 関西医科大学, 医学部, 講師 (90151422)
槇 政彦 関西医科大学, 医学部, 講師 (80297001)
神田 晃 関西医科大学, 医学部, 講師 (70375244)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 胸腺 / 胸腺上皮細胞 / 細胞融合 / 骨髄移植 |
研究概要 |
胸腺上皮細胞は内胚葉系の細胞と考えられており、皮質胸腺上皮細胞(c-Tec)と髄質胸腺上皮細胞(m-Tec)の双方ともマウス胎生期e12.5に出現するFoxN1陽性細胞に由来すると考えられている。それらは胸腺におけるT細胞の教育を担当し不要なT前駆細胞のpositive selection, negative selectionを行う。本研究において発生期における胸腺上皮細胞の詳細な解析、および成体期における新たな細胞融合現象の有無を検証し、免疫異常モデルマウスにおける胸腺上皮細胞の関与について検証するのが目的である。1年目は予備的な結果にて得られた発生過程における細胞融合を発生工学的手法にてより詳細に解析し成体期における新たな細胞融合が起こるかを検証した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1)FoxN1-CreマウスとRosa26-rainbowマウス(レインボーマウス:共同研究者 上野博夫が作成)を交配することで発生後期に胸腺上皮細胞に多色キメラを導入し、細胞融合の有無を検討し、上述の発生過程における胸腺上皮細胞の細胞融合を追試確認した。(2)免疫染色にて細胞融合を起こした胸腺上皮細胞のマーカーを確認し、血球系のマーカーの発現を認めず、胸腺上皮細胞のマーカーの発現を認めた。(3)CreERT2発現マウスの骨髄をレインボーマウスに移植して予備的結果ながら胸腺上皮細胞の新たな細胞融合を確認した。
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今後の研究の推進方策 |
(1)2年目は、骨髄移植にて見られた細胞融合を起こした胸腺上皮細胞の起源について免疫染色、発生工学的解析にて調べる。(2)また、移植時ではなく生理的条件下での細胞融合の有無を検証するために並体結合にてCreERT2発現マウスとレインボーマウスの血流を共有させた場合の胸腺上皮細胞の細胞融合の有無を検証する。(3)CreERT2マウスの変わりにFoxN1-Creマウスを用い、胸腺上皮細胞と細胞融合する相手方の細胞を特定する。
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次年度の研究費の使用計画 |
今後の研究の推進方策に合わせ、免疫染色(各種抗体を含む)、発生工学敵な解析、マウスの作製・維持、及び細胞融合の相手方細胞の特定を中心に研究費を投資する。
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