研究概要 |
本研究では, マラリア流行地に居住する女性が妊娠し, マラリア原虫に感染した場合の症状を反映するマウスモデルを作出し, 妊娠中のマラリアの病態を解析した. その結果, マラリア原虫に対する防御免疫は妊娠によって強く抑制され, マラリア原虫は妊娠後期に急激に増加することを見出した. 妊娠したマウスは, マラリア原虫に感染した妊婦と同様, 妊娠後期に重度の貧血, 胎盤組織の傷害, および重度の肝障害を引き起こした. さらに肝障害の病態について詳細に解析したところ, 肝障害の発症には一酸化窒素が重要な役割を担っていることを明らかにすることができた.
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