自己免疫性膵炎 (AIP)の病因に、細菌関連物質が関与するというモデルを樹立した。C57BL/6マウス腹腔内にEscherichia coli投与で、膵にAIP様炎症と高γ-globulin血症、各種自己抗体の産生を来す。血清中でヒトIgG4に相当するマウスIgG1が上昇した。E. coli外膜のライセイトを二次元電気泳動し、E. coli投与マウスの血清のみと反応したスポットをTOF/MSで解析し、FliC蛋白を同定した。AIP患者血清はE. coli-FliC蛋白と高反応性を示したことから、AIPの新たな診断マーカーになり得る可能性がある。
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