研究課題/領域番号 |
23590560
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
松宮 朋穂 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30344592)
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研究分担者 |
今泉 忠淳 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90232602)
佐藤 敬 弘前大学, 事務局, 学長 (20125438)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 自然免疫 / 細胞内小器官 / RLRs |
研究概要 |
平成23年度はRLRsの細胞内動態の解析のために必要な、発現ベクター等の構築を行った。はじめに蛍光タンパク融合RLRsの発現ベクターを作製後、塩基配列解析を行いRLRsに変異が起こっていないことを確認した。次にヒト子宮頸癌由来細胞株であるHeLaへ蛍光融合RLRsを遺伝子導入し、その局在を蛍光顕微鏡下に観察した。その結果、蛍光タンパク融合RLRsは内因性のRLRsと同様の局在パターンを示した。また、ウエスタンブロット法によって、蛍光タンパク融合RLRsは内因性のRLRsと同様の抗原性を有することを確認した。これらから、申請者らが作製した蛍光融合RLRsは細胞内のRLRsの動態を反映することが示唆された。 RLRsのタンパク質内には特徴的なドメインがいくつか存在する。そこで、各ドメインが細胞内動態に与える影響を検討することを目的に、蛍光タンパクとRLRsの欠失変異体の融合タンパク質の発現ベクターも同時に作製した。なお、蛍光タンパク質は、それ自体がある程度の分子量であるために、研究対象のタンパク質の局在や動態に少なからず影響を与えることが予想される。そこで、これら欠失変異体の局在や動態の検討に関しては、極めて分子量の小さいタグを用いた発現ベクターも同時に作製し、タグ付きRLRs変異体と蛍光タンパク融合RLRs変異体との局在の違いを詳細に検討した。その結果、いずれの変異体においても局在や抗原性の変化は認められなかった。これらから、RLRs変異体の細胞内動態に関しても蛍光タンパク融合体を用いて検討することの有効性が明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請書に記載した研究目的・研究計画に現在までの研究成果を照らし合わせると、本課題の進捗状況はおおむね順調に進展していえるといえる。その理由として、23年度における研究計画は順調に遂行されており、また24年度以降の研究計画への円滑な移行が期待されるからである。
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今後の研究の推進方策 |
本課題においては研究計画に記載の通りに研究が推進されており、今後も概ね研究計画に沿った研究を行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度は顕微鏡観察に必要な試薬・消耗品といった研究試薬の購入に加え、研究資料収集のために学術集会への参加(第41回日本免疫学会総会 平成24年12月5日~12月7日、神戸市)を予定している。
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