研究課題/領域番号 |
23590598
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
山脇 健盛 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 准教授 (10166837)
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研究分担者 |
細見 直永 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教 (70363190)
貞森 拓磨 広島大学, 病院, 病院助教 (40437611)
大槻 俊輔 広島大学, 病院, 講師 (20418792)
谷川 攻一 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (90258624)
松本 昌泰 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (20192346)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 遠隔診断 / 脳梗塞 / 遠隔神経診察 / 遠隔画像診断 |
研究概要 |
脳血管障害は時間との戦いであり、正確な診断、適正な治療法の選択が欠かせない。一方で専門医の数は少なく、医療の均てん化が不充分な領域のひとつである。当分野は、画像検査や生理学的検査の他に、診察による神経学的所見が非常に重要である点が特徴的である。遠隔神経学的診断や遠隔画像診断を可能にすることにより、高齢社会を背景に増加する脳血管障害(脳卒中)診療における遠隔医療システムの基盤を構築する。この結果、脳卒中専門医不在地区でも、脳卒中専門医存在地区と同様に脳卒中診療を可能とし、均てん化した医療享受を可能とすることを目的とする。遠隔神経学的診察の検証では、広島大学病院にて行われた神経学的診察の様子を、別室に据え付けられたモニタに映し出し、別の研究協力者がそれを見て評価を行う。3 系統の映像転送システムにて検証を行い、それぞれの映像転送システムを用いた神経学的診察(NIHSS)の正診性の検討を行う。遠隔神経学的診察に必要な転送システム評価はa) 伝送速度、b) 時間当たりのコマ数、c) 画像解像度の検証を行い、映像転送システムは(1) Location Porter(ソニービジネスソリューション株式会社)、(2) Skype、(3) Face Time 機能を用い、現在、これらの検証に取組み、検証作業を推進中である。当院入院の脳卒中患者に基づいた検証を行っており、平成23年度には目標症例数には到達できなかったが、遠隔神経診察が可能となる画像転送は行えており、その必要なシステムの解析と正診性の検証を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
症例登録に基づく、検証を進行中である。インターネットを介した遠隔における映像描出は行えており、これを用いた遠隔診断の可能性の検証を行っている。現状にて目標症例数には到達していないものの、着実な検証の推進に心がけている。
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今後の研究の推進方策 |
脳卒中患者に基づいた遠隔神経診察の可能性の検証を推進する。この遠隔神経診察の検証が、今後の全ての基盤となりうる為、着実な検証が求められる点であると認識している。より正確な検証を行うため適した症例を抽出しつつ、可能な限りの例数の検証を行う予定である。また、県医師会などとの連携を図り、県全体を包括できるようなシステム作りを検討していく。
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次年度の研究費の使用計画 |
遠隔神経診察に必要な消耗品等の補充に活用する。
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