研究課題
蛋白分画検査を用いて、褥瘡の早期発見を目的とした検討を実施した。電子カルテから褥瘡の可能性が検出されたイベント日から2週間前までの検査データについて蛋白分画検査とそれ以外の一般的に測定される検査項目についてROC分析を用いて評価を実施した。一般的な項目のAUCでは、ALB:0.824、CHE:0.789、CRP:0.732、リンパ球:0.69であった。蛋白分画では、トランスフェリン領域(易動度200):0.84、α1領域(易動度140):0.82、アルブミン領域(易動度72):0.77、TTR領域(易動度29)と良好な成績を持つ領域が多数発見された。また、これらのデータは欠損値が無い状態でデータの入手が可能であることから、パターンマッチングを行うとで、さらに良好な検出結果が得られた。一方、昨年実施した検査値との関係性を網羅的に解析した結果から発見された前立腺癌の鑑別診断では、アルブミンのグロブリン側テール領域(易動度82)とα2のアルブミン側テール領域(易動度165)に良好な検出領域があり、波形パターンで識別した場合、AUC:0.77となり、FreePSA検査のF/Tを超える検査診断特性があることが判明した。
すべて 2013 その他
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医療情報学
巻: 33(5) ページ: 267-277
臨床検査
巻: 57(5) ページ: 510-517