本研究では,回復期リハビリテーション病棟に入院する脳卒中片麻痺患者を対象に,ADOCを用いたトップダウン型作業療法の効果について,無作為化比較試験によって検証した.54名の脳卒中片麻痺患者をランダムにトップダウン群とボトムアップ群に振り分けた.成果指標は,2ヶ月目でSF-36,FIM,ブルンストロームステージ,退院時に患者満足度,入院日数とした.介入前後の比較では,両群とも多くの項目で有意な改善が認められたが,両群間の比較では有意差は認めれなかった.ただしトップダウン群では,SF-36の全体的健康感と日常役割機能(精神)において効果的である可能性が示唆された.
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