研究概要 |
(I)全国の薬学部から便宜的にサンプリングした9校の6年次生(1校5年次生),計49名に対し半構造化面接によるフォーカスグループインタビューを実施した.(II)全国の薬学部から便宜的にサンプリングした10校の6年次生,計1,039名に対し自記式アンケートを実施した.(III)2011年度と2012年度の結果の対比により,実務実習の経年的変化を明らかにした. (I)実務実習の内容や薬剤師の対応等において,工夫・改善がなされていることが示された.反面,薬局での実習期間が長すぎるという意見が顕著になり,実習内容等を再考する必要性があることが示唆された.(II)回答者:男性・女性;394・554名,平均年齢24.07±1.40歳(有効回答率91.24%).実習内容や薬剤師からの指導(6件法)等に関して,因子分析により因子負荷量 .35以上の項目を抽出した.結果,病院では4因子「対薬剤師意思疎通感」「学生受入準備・満足感」「対患者貢献感」「実習多忙・不満感」(各々α=.80,.71,.88,.69),薬局では3因子「対薬剤師満足感」「実習多忙・不満感」「学生受入準備」(各々α=.87,.87,.83)が見出された.これらの因子を独立変数とし,病院・薬局実習の目標である“チーム医療・地域医療を十分に体験できた”の項目を従属変数とし,重回帰分析を行った.結果,これらの因子は当該項目に有意に寄与していることが明らかになった(病院:R2=.35, p<.01、薬局:R2=.29, p<.01).(III)2012年度の病院実習では「患者担当制の導入」「他施設への訪問の機会」が,薬局実習では「実習中の学生同士ディスカッションの機会」が有意に増加していることが示された(各々χ2(1)= 13.479,p<.01,χ2(1)=18.122,p<.01,χ2(1)= 42.095,p<.01).
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次年度の研究費の使用計画 |
(IV)アンケート:資料郵送費500(施設)×240(円/往復)=120,000(円),入力補佐業務800(円)×100(時間)=80,000(円).(V)フォーカスグループインタビュー:協力した指導薬剤師に対する謝礼5,000(円/名)×12(名)=60,000,旅費交通費30,000(円)×6(施設)=180,000(円),宿泊費6,000(円)×6(泊)=36,000(円),テープ起こし代10,000(円)×6(施設)=60,000(円).(VI)アンケート:資料郵送費100(施設)×240(円/往復)=24,000(円),入力補佐業務800(円)×40(時間)=32,000(円),フォーカスグループインタビュー:協力した人事担当者に対する謝礼5,000(円/名)×8(名)=40,000,旅費交通費30,000(円)×4(施設)=120,000(円),宿泊費6,000(円)×4(泊)=24,000(円),テープ起こし代10,000(円)×4(施設)=40,000(円).(VII)その他,研究協力者への謝礼800(円)×300(時間)=240,000(円),研究協力者の交通費30,000円×5回=150,000円,関連図書50,000円,消耗品(封筒,宛先ラベル,ファイル,他)50,000円
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