肝性リパーゼ(HL)が非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の診断に有力なマーカーとなるか検討した。対象はアルゼンチン人の非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を疑われた42名。 Steatosis gradeを3段階に分類し各群のHL活性を測定。HL活性は各群で差がなし。一方、肝生検された日本人31名でも検討した結果、HL活性はNASH(-)群、NASH(+)群でそれぞれ差がなし。HL活性で評価することの限界性が示唆され、抗ヒトモノクローナル抗体を用いたHL蛋白量のELISA系を確立した。HL蛋白量はHL活性より肝酵素ALTとの相関性に優れ、NASH検出に優れる可能性が示唆された。
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