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2011 年度 実施状況報告書

猫ひっかき病の特異抗原別ELISAによる新血清診断法の確立と病態解明への応用

研究課題

研究課題/領域番号 23590673
研究機関山口大学

研究代表者

常岡 英弘  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40437629)

研究分担者 市原 清志  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10144495)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードBartonella henselae / CSD / ELISA 法
研究概要

本研究目的は猫ひっかき病(CSD)の病原菌で培養困難なBartonella henselaeに対する血清抗体価を高感度に測定できるELISA法の確立である。我々はすでにELISA 法によるB. henselae IgG抗体価測定抗原にはB. henselaeのN-ラウロイル-サルコシン処理後の溶解蛋白成分が優れていることを見出している。本研究の初年度はその溶液中に含まれるCSD患者に特異性の高いと思われる蛋白の検索を中心に研究した。【方法】B. henselae ATCC49882株のサルコシン処理した菌液を超遠心した後の上清精製液からB. henselae特異抗原蛋白の検索を試みた。まずCSD患者血清5名(IFA法でIgG256倍以上)および健常人血清5例(IFA法陰性)について、上清液中の抗原と反応する蛋白をウエスタンブロット法で解析した。健常人では認められず、CSD患者に特異的、かつ共通して見られる蛋白を中心に検索した。また抗原を2次元電気泳動・ウエスタンブロット後、質量分析にてそれら蛋白の同定も試みた。【結果および考察】サルコシン処理上清液中蛋白の 11~15KDa, 32~35KDa, 45KDa, 67KDa, 78KdaがCSD 患者血清中に共通した主要な蛋白候補として挙げられた。またPeptidyl-prolyl cis-trans-isomerase, 50s ribosomalprotein L7/L12, またChperone protein Dnakなど数種類蛋白が同定された。現在更に検討中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

菌の発育およびウエスタンブロット法の条件設定に戸惑った。

今後の研究の推進方策

サルコシン上清中の蛋白同定およびサルコシン以外の界面活性剤(CHAPS)による上清成分との比較検討

次年度の研究費の使用計画

研究が予定より遅れているため、未使用額が生じている。その未使用額を含めて、次年度は抗原精製とその有用性確認のための消耗品(各種培地、各種シリンジ、緩衝液、抗血清ピペットチップなど)、人件費(実験アシストおよびデータ整理など)、研究成果発表のための学会出席、論文投稿代等に使用する予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Prosthetic valve endocarditis caused by Bartonella quintana in a patient during immunosuppressive therapies for collagen vascular disease2011

    • 著者名/発表者名
      Yuki Yamada
    • 雑誌名

      Diagnostic Microbiology and Infectious Disease

      巻: 70 ページ: 395-398

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Oxidation stress index’ as a possible clinical marker for the evaluation of non-Hodgkin lymphoma2011

    • 著者名/発表者名
      Junzo Nojima
    • 雑誌名

      Br J Haematol

      巻: 155 ページ: 509-533

    • 査読あり
  • [学会発表] MORPHOLOGICAL STUDY OF ENCEPHALOPATHY CAUSED BY INFECTION WITH BARTONELLA HENSELAE

    • 著者名/発表者名
      Akiko Umeda
    • 学会等名
      第84回日本細菌学会総会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(北海道)
    • 年月日
      平成23年9月7日
  • [学会発表] Bartonella henselae脳症後に可逆性白質病変をきたした11歳女児例

    • 著者名/発表者名
      細川卓利
    • 学会等名
      第53回日本小児神経学会総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      平成23年5月27日
  • [学会発表] 感染性心内膜炎より分離されたBartonella henselaeの病原因子の遺伝子解析

    • 著者名/発表者名
      菅崎幹樹
    • 学会等名
      第44回中国四国医学検査学会
    • 発表場所
      アスティとくしま(徳島)
    • 年月日
      平成23年11月5日
  • [学会発表] 胸膜炎のみを呈した猫ひっかき病の6歳女児例

    • 著者名/発表者名
      木村献
    • 学会等名
      第43回日本小児感染症学会総会・学術集会
    • 発表場所
      岡山コンベンションセンター(岡山県)
    • 年月日
      平成23年10月30日

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公開日: 2013-07-10  

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