研究課題/領域番号 |
23590678
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
公文 義雄 高知大学, 医療学系, 准教授 (40215033)
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研究分担者 |
岡田 尚志郎 愛知医科大学, 医学部, 教授 (40203989)
柿沼 由彦 高知大学, 医療学系, 准教授 (40233944)
津田 雅之 高知大学, 医療学系, 准教授 (90406182)
杉浦 哲朗 高知大学, 医療学系, 教授 (50171145)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 中枢性エネルギー枯渇 / アドレナリン / 慢性炎症 / ストレス / 性差 / 高齢 |
研究概要 |
無麻酔下拘束ラットで作成した「心機能低下モデル」(たこつぼ心筋症ラットモデル)を用いて、ラット脳視床下部室傍核(PVN:paraventricular nucleus)を選択的に単離して炎症系各種サイトカイン、NF-κBの変動、AMPKの動きなど当該年度の目標であった評価項目はある程度達成できた。現在、論文化の準備をしている。一方、遺伝子改変動物[視床下部にトロンボキサンを特異的に発現するトランスジェニックマウス:TxA2 合成酵素(TxS)tg]の作成が遅れている。これには急ぐようにして対応する。更に、たこつぼ心筋症のリクルートが難しく、研究協力者である、うつ病に造詣が深い精神神経科加藤邦夫医師の研究への参加が難しくなっており、うつ病と脳の糖代謝との関連に関する系は今後も進めることができない。しかしながら、これに替わる人での研究を進めることができている。全身性の炎症が、心臓での糖代謝を抑えていることをPET/CTを用いた評価で行い、既に論文化できている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究費の研究費申請時に較べて、この一年間研究者の所属や協力者の変更があり、また研究の遅れがあり、研究の変更を余儀なくされている。しかし、「たこつぼ心筋症の成因に関する研究ー糖代謝・炎症を機軸とした中枢神経系の関与」とした、たこつぼ心筋症の臨床的な解明には、H23年度の補足な実験的な加えて、ヒトにおける心筋の糖代謝の臨床的評価を行うことができ、当初予想していたとほぼ同程度の達成度を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
現時点ではうつに関する臨床的検討が難しく、予定変更はやむを得ない。これに替わるたこつぼ心筋症の特徴を、今後は臨床的にPET/CTを用いて検討する予定である。性差、年齢などについても同様の方法で検討する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初予定していた、岡田医師と加藤医師が高知から離れての研究体制は続いている。また、たこつぼ心筋症のリクルートが難しく、精神神経科医の研究協力が難しいことより、うつの系の臨床や実験を縮小し、たこつぼ心筋症の研究に特化したヒトの心筋の糖代謝の研究をPET/CTを用いて進める予定である。一方、遺伝子改変動物[視床下部にトロンボキサンを特異的に発現するトランスジェニックマウス:TxA2 合成酵素(TxS)tg]の作成が遅れているが、原因や治療の確立の抑えには必要である。これには急ぐようにして対応する。
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