シトリンの欠損は、シトリン欠損による新生児肝内胆汁うっ滞と成人発症II型シトルリン血症の原因となる。シトリン欠損症の確定診断は、遺伝子診断が主として用いられるが、既存の変異が両アレルに検出できない症例が存在する。ウェスタンブロット法もシトリン欠損症に用いられているが、手間が掛かるためその利用は非常にまれである。イムノクロマト法は、近年開発された、手軽で迅速な検出手段である。本研究の目的は、確定診断を補完する、イムノクロマト法による口腔粘膜細胞を用いたシトリンタンパク質の検出である。本研究期間で、シトリンタンパク質に対するイムノクロマト測定系の確立には至らなかった。
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