研究課題
①B細胞性リンパ腫におけるCD25発現。B細胞性リンパ腫のCD25陽性率は、胚中心細胞由来で高かった。瀰漫性大細胞型B細胞性リンパ腫で、CD25陽性率が60%以上を呈するCD25-highとそれ未満のCD25-lowの2群に分け検討した。両群で寛解率と奏功率に差は無かったが、CD25-highでは有意に再発率が高かった。濾胞性リンパ腫で、CD25の陽性率が20%以上を呈するCD25+FLとCD25陰性のCD25-FLの2群に分け検討した。生存率と無増悪生存率は、CD25+FLで有意に劣っていた。多変量解析でも、CD25は生存率と無増悪生存率の独立した予後不良因子であった。ヒトCD25陽性B細胞性リンパ腫細胞株とCD25陰性B細胞性のそれに分け、マイクロアレイを用い遺伝子発現を比較した。CD25発現との関連が報告されているアポトーシス関連遺伝子(bcl-2, bcl-XL)や細胞周期関連遺伝子(p27, p21)の発現に、両細胞株で差を認めなかった。他の遺伝子発現においても有意な差を認めなかった。②骨髄異形成症候群の不応性貧血の病態進行の予測因子の検討。初診時の骨髄芽球分画中のB前駆細胞の減少と骨髄系細胞の増加が、その後の病態の進行を予測することを見出した。③顆粒球のCD56発現の検討。同種造血幹細胞移植後の回復期の骨髄検体では、未熟顆粒球にCD56が発現することを見出した。平均値以上のCD56陽性顆粒球を含む群とそうでない群で、患者背景と移植後の経過に差が無かった。④顆粒球異常とphosphatidylglucosideの発現。成人発症の慢性肉芽腫症の顆粒球の抗原発現を検討した。慢性肉芽腫症の顆粒球は、正常顆粒球と同様に、CD13+, CD15+, CD33+, phosphatidylglucoside+であったが、CD10の発現が弱いことを見出した。
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