研究課題
心不全重症度とキャピラリー等速電気泳動によるリポ蛋白プルフィールとの関連及びスタチンの効果低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)高値と高比重リポ蛋白コレステロール(HDL-C)低値は虚血性心疾患(CHD)の危険因子として確立されている。慢性心不全(CHF)も同様なリスクを有する可能性があるが、確かに重症CHFにおいて、血中総コレステロール値が低い方が予後が悪いことが報告されている。様々な仮説が呈示されているが、血中リポ蛋白が、細菌リポ多糖(lipopolysaccharide, LPS)と結合して、LPSによる炎症反応を軽減する報告もある。LDLとHDLは、血中において様々な修飾を受けて質的に変化する。小粒子LDL、酸化LDL、糖化LDL、陰性荷電LDLなどの変性LDLは、動脈硬化惹起性リポ蛋白である。CHD 患者においてHDLの組成変化によりHDLの抗酸化・抗炎症作用が低下したことが報告されている。本研究は、CHF患者でのHDLとLDLの亜分画の特徴及びコレステロール低下薬スタチンの効果を検討することを目的とした。心不全患者を対照群とスタチン投与群を2群に分け、ベースラインと3ヶ月後の血清を採取し、血清脂質、キャピラリー等速電気泳動(cITP)法によるリポ蛋白プロフィール(亜分画)を測定した。中性脂肪リポ蛋白リッチ(TLR)除去分画と小粒子LDL分画は、超遠心法によって分離した。cITPリポ蛋白プロフィールは画像データとして、解析を行うための画像データベースは構築中である。
4: 遅れている
慢性心不全患者において、キャピラリー等速電気泳動(cITP)法によるリポ蛋白プロフィール(亜分画)を測定したが、cITPリポ蛋白プロフィールを画像データとして解析するために、画像データベースを構築する必要があった。画像データベースの構築は進行中であるために、血清及び超遠心分画中の他のバイオマーカーの測定は翌年度に行うことにした。そのために、研究が予定より遅れている。
cITPリポ蛋白プロフィール画像データベースを構築し、慢性心不全患者におけるcITPリポ蛋白質プロフィールの特徴を解析する。血清と超遠心分画中のスフィンゴ脂質とリポ蛋白質の測定及び血中酸化ストレス及び炎症マーカーなどの測定を行い、リポ蛋白質の組成・亜分画・炎症マーカーと心不全重症度との関係を検討する。
慢性心不全患者において、キャピラリー等速電気泳動(cITP)法によるリポ蛋白プロフィール(亜分画)を測定したが、cITPリポ蛋白プロフィールを画像データとして解析するために、画像データベースを構築する必要があった。画像データベースの構築は進行中であるために、血清及び超遠心分画中の他のバイオマーカーの測定は翌年度に行うことにした。そのために、繰越金が生じた。血清と超遠心分画中のスフィンゴ脂質とリポ蛋白質の測定及び血中バイオマーカーの測定に使用する予定である。
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