アトピー性皮膚炎モデルマウスを用いて神経、免疫、皮膚のクロストークに関する研究を行った。このモデルマウスはダニ・埃の多い環境下では掻破行動が生じ、皮膚炎を発症するが、清潔な環境では皮膚炎を発症しない。しかし、ストレスを与えると清潔な環境下でも掻破行動が生じアトピー性皮膚炎を発症した。ストレス負荷時には脳中オピオイド発現量が変動し、末梢血・脾臓中NK細胞数は減少した。これらの研究結果より、オピオイド発現量やNK細胞を制御することは、痒みを抑えアトピー性皮膚炎症状を改善する可能性があることが期待される。
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