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2012 年度 実施状況報告書

中脳ー皮質ドパミンシステムによる前頭前野侵害受容ニューロン活動の修飾

研究課題

研究課題/領域番号 23590722
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

川上 順子  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40075601)

キーワード痛み
研究概要

目的」ラット帯状回で記録される侵害受容ニューロン活動が海馬、扁桃核からの入力によりどのように修飾されるかを解析し、機序を解明する
「実施研究」
自覚的な痛みの強さは、個体の精神活動や心理レベルに大きく影響される。ヒト脳画像解析研究では、ヒト帯状回ニューロン活動が自覚的痛みと相関する事が報告されており、動物でも痛み行動と前頭前野の神経細胞活動が関連があることが示唆されている。申請者は、H22, 23年度に海馬からの入力が帯状回侵害受容ニューロンに長期の増強を起こす事を報告した(BMC Nuroscience 2011, 11:100-109)。さらに、扁桃核からの入力が帯状回侵害受容ニューロンに長期抑制を誘発し、代謝型グルタミン酸神経伝達物質が関与している事を報告した(BMC Neuroscience,2012 12:115―125)。 また、free moving ラットを使用して、扁桃核への弱い刺激が、フォルマリンテストにおいて痛み行動を抑制する事を報告した(Neurophysiology,2012 44(5):394-400)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

上記研究実績概要に記したようぬ、毎年、申請研究に関連する論文を上梓しており、概ね目的は達成できていると考えている。

今後の研究の推進方策

現在まで研究成果を3つの論文として報告している。ラット末梢組織への侵害刺激により前頭前野で記録される侵害受容反応が、海馬や扁桃核からの入力により影響される事を報告した。これらの反応は、さらにドパミンシステムにより修飾されることが、これまでの研究から示唆されている。現在は、ラット前頭前野へ直接投射経路を持つドパミンmesocortical dopamine pathway に着目し、この経路が侵害受容ニューロン活動へ与える影響について記録、解析を行なっている。

次年度の研究費の使用計画

電気生理学的手法による侵害受容ニューロンの活動記録と解析、さらに、VTAドパミン経路が前頭前野にどのようにterminateし、シナプスを形成しているか、免疫組織染色により解明していくための経費を申請する。さらに、これらを論文として公表するための費用を計上している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Reduction of Pain Behavior by Stimulation of the Basolateral Amygdalar Nuclei Freely Moving Rats.2012

    • 著者名/発表者名
      Kitaro Onozawa, Yumi Izawa, Hiroyuki Abe, & Yoriko Kawakami
    • 雑誌名

      Neurophysiology

      巻: 44 ページ: 394-400

    • 査読あり
  • [備考] 東京女子医科大学情報公開

    • URL

      http://gyoseki.twmu.ac.jp/twmhp/KgApp?kozac=C10300000000&year=2013

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公開日: 2014-07-24  

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