研究概要 |
目的」ラット帯状回で記録される侵害受容ニューロン活動が海馬、扁桃核からの入力によりどのように修飾されるかを解析し、機序を解明する 「実施研究」 自覚的な痛みの強さは、個体の精神活動や心理レベルに大きく影響される。ヒト脳画像解析研究では、ヒト帯状回ニューロン活動が自覚的痛みと相関する事が報告されており、動物でも痛み行動と前頭前野の神経細胞活動が関連があることが示唆されている。申請者は、H22, 23年度に海馬からの入力が帯状回侵害受容ニューロンに長期の増強を起こす事を報告した(BMC Nuroscience 2011, 11:100-109)。さらに、扁桃核からの入力が帯状回侵害受容ニューロンに長期抑制を誘発し、代謝型グルタミン酸神経伝達物質が関与している事を報告した(BMC Neuroscience,2012 12:115―125)。 また、free moving ラットを使用して、扁桃核への弱い刺激が、フォルマリンテストにおいて痛み行動を抑制する事を報告した(Neurophysiology,2012 44(5):394-400)。
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