研究課題/領域番号 |
23590727
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
前田 光代 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (40122080)
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研究分担者 |
諏訪 文彦 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (30067178)
上村 守 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (30351472)
竹村 明道 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (00155045)
戸田 伊紀 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (20197891)
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キーワード | 神経因性疼痛 / 脱髄 / ミクログリア / 脊髄後角 |
研究概要 |
昨年度に引き続きL5脊髄神経結紮切断神経因性疼痛モデルを作製し7日後、14日後、30日後に断頭殺し、PCR用、western blotting 用に凍結サンプルの採取を行った。LPA1,LPA2, LPA3, LPA4, LPA5の各マウスのプライマーを作製し、条件設定を実施している。LPA3に関しては術後3日以後増加傾向が認められるが、他のLPA2, LPA4, LPA5に関しては変動が見られない。またLPA1に関してはまだ条件が設定できていない。western blotting のサンプルからはタンパクの抽出後、条件設定を実施しているが、抗体反応がうまくでない状況である。一方L5脊髄組織を使用し、LPA1~LPA5の免疫染色は数社から抗体を購入し、固定条件、抗体反応条件などかなり変えて細かく検討しているが、現在手持ちのある抗体は神経細胞が染まるが、別の抗体はアストログリアなどのグリア細胞が陽性となるなど抗体により反応態度が異なり結果が一定しない。そこで、申請者が新しく抗体を作製することとし、現在ウサギ2匹を用いて、ポリクロナール抗体を作製中である。今年度の6月以後に抗血清が採取できるので、免疫染色にて抗体のでき具合をチェックする予定である。これまで作製した脊髄の凍結標本などはこれまでの条件設定などでほとんど消費しつくしてしまったので、再度、モデル動物を作製しなおしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
LPA1-LPA5の各抗体についてはいずれも市販品ではうまく反応しない、あるいは抗体により反応態度が異なるなど一定の結果が得られない。 特にLPA1については数社から抗体を購入し、徹底的に条件設定を行ったが、一定した反応が出なかった。そのため、免疫染色とwestern blotting に関しては実験が進行していない状況である。特にLPA1については痛みとの関連性が推察されているにもかかわらず、局在についての論文がこの10年ほどは世にでていないのは市販品で、いい抗体がないためというのが大きな原因ではないかと考えられるので、新規に抗体作製するほうが実験進行には適していると考え新たに抗体作製を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
とにかく抗体に実験の動向がかかっているので、現在実施している抗体の作製を待っている状態である。免疫組織により抗体のチェックを行い、うまく働けば、western blottingをはじめ免疫電顕などへと仕事を進める予定である。抗体はミクログリア、あるいはオリゴデンドログリアが染まるのではないかと予想しているので、それらとの二重免疫の実施を予定している。さらに、LPA1受容体アンチセンスオリゴヌクレオチド処置マウスに置いての動向も探る予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
抗体作製費用が55万円ほどかかる予定である。また疼痛モデル作製のためのマウスの購入費用、免疫染色用、電子顕微鏡標本作製用の試薬に経費を使用する予定である。
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