研究概要 |
新規疼痛モデルの開発を行った。患側坐骨神経ブロックモデルの開発。 目的)足底局所の徐放性鎮痛剤の投与は漏れの防止に密な連続縫合や、ダーマボンド塗布などが必要で、鎮痛持続効果の正確な評価の妨げになっていた。そこで、徐放剤の比較検討のため、足底筋は5-0ナイロン2針結節縫合のみで、ダーマボンドは使わず、患側の坐骨神経のブロックを行い評価する。 術式)ラットをネンブタール腹腔内投与で麻酔して、左大腿骨部を毛剃りする。腹臥位にして、消毒後、大腿骨上の皮膚を1cmほど切開し、皮下を剥離し、大腿二頭筋を露出する。大腿二頭筋間溝を確認し(セッシでテンションをかけるとよく見える。筋膜状上からも大腿骨を触り確認し、より尾側を間違って剥離しないように)、筋膜を切開し、筋頭間を鈍的に剥離すると、白い坐骨神経が確認できる。坐骨神経をモスキート鉗子ですくい、坐骨神経周囲組織に麻 酔薬を局注し、筋膜は縫合せずに、大腿部皮膚を5-0ナイロン2針で縫合閉鎖する。その後、続けて、同側の足底と足底筋を切開して、5-0ナイロンで2針縫合する。ダーマボンド等は塗らない。von Frey filament test にて切開前、術後10日、1,2,3,4,5,7,9,14日に評価する。 【結果】 合併症や死亡なし。創部のし開や感染なし。局所麻酔剤使用により患側坐骨神経ブロックモデルでの良好な疼痛再現モデルが完成した。
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