研究課題/領域番号 |
23590736
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
津田 洋子 信州大学, 医学部, 助手 (80512904)
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研究分担者 |
野見山 哲生 信州大学, 医学部, 教授 (70286441)
塚原 照臣 信州大学, 医学部, 講師 (50377652)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | ビスフェノールA / 疫学 / 生物学的ばく露指標 |
研究概要 |
ビスフェノールAは白色個体の化学物質であり、ポリカーボネート樹脂やエポキシ樹脂の原材料として用いられる。ビスフェノールAの職業性ばく露作業者(男性)への生体影響は卵胞刺激ホルモンの減少と性機能障害に関する報告が近年に同一グループから数例みられるだけで、許容濃度は刊行されていないのが現状である。 ビスフェノールAは体内でグルクロン抱合体に代謝され、尿中に排泄されるが、生物学的モニタリング手法は未確立であり、生物学的許容値も未設定である。 本研究では、ビスフェノール取扱い作業者のばく露濃度、血液および尿中代謝物測定を行い、生物学的モニタリング手法を確立するとともに生物学的曝露指標を明確にすることを目的としている。また、健康影響評価を行い曝露量-反応関係を得ることも目的とする。このことにより、ビスフェノールA取扱い作業者の許容曝露限界値設定に寄与することができると考えられる。 平成23年度には、ばく露作業者と非ばく露作業者の過去数年間のレセプトを調査することにより、ビスフェノールAばく露作業者と発症する疾病の関連性を調査解析すること、ビスフェノールA取扱い作業者のビスフェノールA個人ばく露濃度測定を実施することを、計画していたが、調査対象事業譲渡の調整に時間がかかったために、実施までに至らなかった。 ビスフェノールA個人ばく露濃度測定方法および尿中代謝物と未代謝物測定は検討段階であり、平成24年度も引き続き検討を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
尿中代謝物等の分析準備は開始しているが、平成23年度の実施計画であったレセプト調査、ビスフェノールA取扱い作業者のばく露調査実施ができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
調査計画に従い、ビスフェノールAばく露作業者と非ばく露作業者の過去数年間のレセプトを調査することにより、ビスフェノールAばく露作業と発症する疾病の関連性を調査、解析する。また、ビスフェノールA取扱い作業者のばく露濃度および生物学的モニタリング測定を実施する。すなわち、グラスファイバーろ紙を用いたビスフェノールAの時間加重平均濃度測定および共存する他の化学物質の有無とばく露濃度を測定する。さらに、ビスフェノールAばく露者の血中および尿中代謝物濃度と未代謝物濃度を測定する。
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次年度の研究費の使用計画 |
購入物品の納品日が次年度となったため、次年度使用額が生じた。本研究を遂行するために、レセプト調査のデータ入力費用およびインターネットに接続されていない保存媒体費用に使用する。また、ビスフェノールA取扱い作業者の個人ばく露濃度測定および分析にかかる物品・人権費、疫学調査への移動費用等に使用する。
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