研究課題/領域番号 |
23590747
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研究機関 | 茨城県立医療大学 |
研究代表者 |
桜井 直美 (駒田 直美) 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 准教授 (10274979)
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研究分担者 |
小池 和子 植草学園大学, 保健医療学部, 教授 (60110508)
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キーワード | マイクロナノバブル水 / バイオフィルム / Acinetobacter baumannii / Pseudomonas aeruginosa / 抗菌効果 |
研究概要 |
1、マイクロナノバブル水による抗菌効果の確認では、純度の低い水で調整した場合には30分以内に抗菌効果が観察できたが、超純水で調整したマイクロナノバブル水でも24時間後には平板培養法で菌数が算定できず、抗菌効果が観察された。これは、緑膿菌 ATCC9027やアシネトバクター・バウマニ ATCC19606、大腸菌 ATCC8739で観察された。ナノバブル自体の特性が未だ明らかにされていないため、どのような作用機序かは不明であるが、バブルの安定性や荷電の違いによるものと推察された。 2、マイクロナノバブル水での抗菌効果は菌種や水質により大きく影響を受け、明確な抗菌効果を明らかにすることは困難であったため、産業で応用例が多いバイオフィルムの剥離効果について検討を加えた。バイオフィルム形成能の高かったアシネトバクター・バウマニ ATCC19606を用いた。常法に従って24穴マイクロプレートにバイオフィルムを形成後、マイクロナノバブル水とバブル化していない純水を加えて30分静置させた。その後、上清を廃棄後、プレートに残存したバイオフィルムをクリスタルバイオレットを用いて染色し、測定した。さらに、プレートに残存したバイオフィルム中の細菌数を算定した。その結果、マイクロナノバブル水のほうがバイオフィルムを剥離する能力はあったが、顕著では無かった。 以上の結果から、マイクロナノバブル水単体での抗菌効果得ることは難しく、微生物の増殖抑制ではなく、汚染やバイオフィルムなどの環境整備にとどめることが妥当であると考えられた。
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