研究課題/領域番号 |
23590748
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
佐藤 恭子 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00381989)
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研究分担者 |
林 朝茂 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10381980)
圓藤 吟史 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20160393)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 疫学 / 骨格筋 / 代謝性疾患 |
研究概要 |
生活習慣病の危険因子としてインスリン抵抗性が挙げられ、インスリンの標的臓器の一つが骨格筋である。CT撮影による骨格筋の量(面積)と質(CT値)と生活習慣病との関係を包括的、疫学的な検討をすることを目的としている。日本人においても諸外国の研究と同様に、single-sliceの大腿部中央部のCT撮影による骨格筋面積がMRI撮影による大腿部の全骨格筋容量の代用になり得ることの妥当性を検討するValidation研究を開始した。 大腿部MRI撮影に関しては、まずはじめに、撮影条件設定について諸外国の研究と同様の条件で撮影が可能か、検査時間の長短と画質との関係などを検討した。さらに、所持している画像計測ソフトにおいて、大腿部MRI撮影の骨格筋の全容量を計測することが可能かどうか、どの部位を計測するべきかの検討を行った。その結果、ほぼ同条件にて撮影が可能で、検査時間約10分(撮影時間3分)で計測可能な画質が得られた。骨格筋の全容量は一人当たり40~50枚の画像の計測が必要となることが確認された。 平成17年から鳳総合健診センターの男性受診者を対象にした、さらに平成20年からは女性受診者を対象にしたCT撮影による腹部内臓脂肪を用いた前向きコホート研究のシステムを有効活用し、参加者を募った。インフォームド・コンセントが得られた明らかな糖尿病のない40~60歳の人間ドック受診者24名(男12名、女12名)を登録した。鳳総合健診センターで行われている人間ドック項目に加え、大腿部MRI撮影ならびに大腿部中央部のCT撮影、インスリンのホルモン検査などを行った。喫煙、飲酒、運動、食習慣を含めた詳細な問診を行った。データの管理に関しては、鳳総合健診センター、ならびに、大阪市立大学大学院医学研究科産業医学にて行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
日本人において、single-sliceの大腿部中央部のCT撮影による骨格筋面積がMRI撮影による大腿部の全骨格筋容量の代用になり得ることを妥当性を検討するためのValidation研究を今年度立ち上げた。大腿部MRIの撮影条件を決定した。所持している画像計測ソフトで骨格筋容量の計測が可能であることを確認した。既存の前向きコホート研究のシステムを有効活用し、インフォームド・コンセントが得られた明らかな糖尿病のない40~60歳の人間ドック受診者24名(男12名、女12名)を登録することができた。
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今後の研究の推進方策 |
1.Validation研究(研究代表者である佐藤、研究分担者である林、圓藤)1)Validation研究の参加者登録:平成23年度に引き続き、平成24年度には20名の参加登録を行う。2)データの解析:大腿部CT画像計測・MRI画像計測(研究代表者である佐藤、研究分担者である林) MRI撮影のsingle-sliceによる大腿部中央部の筋肉面積とその全筋肉容量が極めて高い相関を示すことが報告されている(Eur J Appl Physiol. 2010 110:91-97)。これに基づき日本人においてCT撮影によるsingle-sliceの大腿部筋肉面積が、MRI撮影による大腿部の全筋肉量の代用になり得るかを検討するための妥当性研究を行う(Validation研究)。相関係数など適宜用いて検討する。さらに、大腿部中央部の骨格筋の面積とCT値の測定に関しては、級内相関係数を用いて再現性と反復性の検討を行う。2.サブコホートの立ち上げ(研究代表者である佐藤、研究分担者である林)1)対象・CT画像計測:平成24年度に、上記のValidation研究の終了の後、既存コホートに登録されている男女約1700名を対象に大腿部中央部のCT画像計測を行う。尚、Validation研究の参加者も既存のコホート研究に組み込む。2)データの解析:研究デザインは登録時のデータを利用した断面調査である。CT撮影による大腿部骨格筋量と生活習慣病との関係、CT撮影による大腿部骨格筋量の規定因子の検討、インスリン抵抗性の規定因子としてCT撮影による大腿部骨格筋量の関連の検討などを順次行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
今回の研究では、インフォームド・コンセントや血液検体の分注のための人件費、看護師や健診担当の医師の人件費は健診実施場所である鳳総合健診センター側の本研究の重要性と趣旨に賛同があり、研究費としての必要経費は計上していない。 大腿部CT撮影ならびに大腿部MRI撮影を含む人間ドック費用(@46,000円×20)インスリンなどの外注検査(@4,000円×20)、大腿部筋肉量などの計測、統計解析ならびにデータ管理に対する費用に関して、設備備品として、コンピュータ(@100,000円×1)が必要である。旅費に関しては、1)打ち合わせのための旅費として健診実施施設である鳳総合健診センターと大阪市立大学間の旅費(大阪市と堺市の間であり、多額ではない。2)学会発表に関する旅費(国内50,000円×1人、国外350,000円×1人)が必要である。
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