研究課題/領域番号 |
23590771
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岡本 聡 東北大学, 大学病院, 臨床検査技師 (40420020)
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研究分担者 |
目時 弘仁 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20580377)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 子宮頸がん / HPV / がん検診 / 遺伝・環境要因 |
研究概要 |
本研究は本年度、BOSHI研究のデータベース上でプレリミナリーな解析を行った。BOSHI研究は平成23年10月末までで1576人の妊婦をリクルートし新規リクルートメントを終了している。 BOSHI研究では婦人科疾患有病・既往者は495人あり、うち子宮筋腫有病者・既往者は82人であった。子宮頸がん検診における細胞診の結果は1412人中、Class I 7人(0.5%)、Class II1412人(98.3%)、Class IIIa 8人(0.6%)、Class IIIb 7人(0.5%)、Class IV 0人、Class V 0人であった。ベセスダ分類における結果報告は2009年より開始され、データの存在した670人中、NILMが652人(97.3%)、ASC-USが17人(2.2%)、LSILが2人(0.3%)、HSILが1人(0.2%)であった。本集団におけるパパニコロウ分類に基づく要精検率は1.2%と2001年に行われた宮城県における集団検診での要精検率0.8%に比較して有意ではないものの高い傾向を示し(p=0.1)、1993年から2002年までの10年間に宮城県内を含む10施設で行われた28,616例の妊婦における要精検率1.1%と有意な差を認めなかった(p=0.8)。また、各年代における要精検率は20-24歳 3.2%、25-29歳1.0%、30-34歳0.8%、35-39歳1.0%であり、先行研究(20-24歳 1.8%、25-29歳 1.0%、30-34歳 0.9%、35-39歳 1.0%)と同様の傾向を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
BOSHI研究のベースラインデータはほぼ完成しており、先行研究とほぼ同様の結果が得られることが確認された。今後の追跡調査のベースラインデータとして十分に使用に耐えうることが確認された。
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今後の研究の推進方策 |
今後、データーベースの精度向上と追跡調査が行われる。一部ベセスダ分類のデータがデータベース上に未収載のため、追跡調査時にチェックを行う。新年度からはエコチル調査部分のデータベースの整備に取りかかる予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり、平成24年度請求額と合わせ、次年度に計画している研究の遂行に使用する予定である。
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