研究課題/領域番号 |
23590793
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
本庄 かおり 大阪大学, グローバルコラボレーションセンター, 特任准教授 (60448032)
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研究分担者 |
磯 博康 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50223053)
中谷 友樹 立命館大学, 文学部, 准教授 (20298722)
玉腰 暁子 愛知医科大学, 医学部, 教授 (90236737)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 社会疫学 / 環境要因 / 地域影響 / 循環器疾患 / 社会経済状況 |
研究概要 |
【研究目的】地域の環境要因と総死亡、疾病別死亡、疾病発症との関連を多重レベル分析により縦断的に検証し、その後、同定された地域要因と生活習慣、社会心理要因、生物学的疾病リスク因子との関連を横断的に検証し、そのメカニズムの解明することを目的とした。【本年度の実績】平成23年度は、社会人口統計体系市町村基礎データやGISを用いてコホート対象地域の地域情報のデータベース化を実施し、健康、特にがん/循環器疾患死亡・罹患に影響を与える可能性のある地域要因を探索し、分析を実施した。研究1:JACCコホート研究参加者の地域環境要因と総死亡・疾患別死亡リスクの関連の検証―社会人口統計体系市町村基礎データ等を用いて、対象地域の地域要因のデータベース化を完了した。マルチレベル分析手法を用いて市町村の地域要因と総死亡・疾患別死亡リスクの関連に関する分析を実施した。その結果、個人のストレスのみならず、地域レベルでのストレス状態が虚血性心疾患の死亡リスクを増加させること、地域レベルならびに個人レベルの健診への関心がそれぞれ独立して死亡リスクに影響があることが明らかになった。研究2:JPHCコホート研究参加者研究参加者の地域環境要因と総死亡・疾病別死亡リスクならびにがん・循環器疾患発症リスクの関連の検証―学校区あるいは居住地近隣地域の物質的要因ならびに社会環境的要因の情報を社会人口統計体系市町村基礎データやGISを用いてデータベース化を完了した。健康、特にがん/循環器疾患死亡・罹患に影響を与える可能性のある地域要因を探索し、分析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
JACCコホート研究・JPHCコホート研究における地域環境要因のデータベース化はほぼ完了しており、現在解析・論文化を進めている段階である。研究3)市町村ならびに学校区・居住地近隣地域の地域環境要因と生活習慣、社会心理要因、生物学的危険因子の関連に関する横断研究に関しては今年度CIRCSにおける地域要因のデータベース化を進め、予備解析を開始する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
研究1:JACCコホート研究参加者の地域環境要因と総死亡・疾患別死亡リスクの関連の検証―地理的指標(市町村の社会経済状況等)と総死亡・疾患別死亡リスクとの関連についての解析を進め、論文化する。研究2:JPHCコホート研究参加者研究参加者の地域環境要因と総死亡・疾病別死亡リスクならびにがん・循環器疾患発症リスクの関連の検証―学校区あるいは居住地近隣地域の地理的指標(近隣の住居安定性、剥奪指標等)と循環器疾患の発症、死亡との関連についての解析を進める。研究3:市町村ならびに学校区・居住地近隣地域の地域環境要因と生活習慣、社会心理要因、生物学的危険因子の関連に関する横断研究 (JACC Study/JPHC/CIRCS)―学校区あるいは居住地近隣地域の物質的要因・社会環境的要因と生活習慣、社会心理要因、生物学的健康リスク要因の関連に関する予備解析を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究を進めていく上で必要に応じて研究費を執行したため、当初の見込み額と執行額は異なったが、研究計画に変更はなく、前年度の研究費を含め当初の予定通りの計画を進めていく。
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