研究課題/領域番号 |
23590795
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
斉藤 功 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90253781)
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研究分担者 |
加藤 匡宏 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (60325363)
山内 加奈子 愛媛大学, 教育学部, 研究員 (20510283)
谷川 武 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80227214)
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キーワード | 疫学 / 循環器疾患 / 死亡率 / 罹患率 / 危険因子 |
研究概要 |
最近10年間の循環器疾患の危険因子とその変化、ならびに死亡率、罹患率の動向から、地域の1次予防の効果とこれからの健康課題について検討した。愛媛県O市(人口約5万人)における循環器疾患発症調査から、1996年~98年に設定したコホート(4,576人)を用い、2010年末までの循環器疾患罹患・死亡をエンドポイントとするコホート研究を行った。危険因子について、2009~2011年のベースライン調査(3,600人)と比較を行うことにより主要な危険因子の動向について検討した。虚血性心疾患、脳卒中、およびこれらを合わせた循環器疾患の罹患と総死亡に対する肥満、高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙、飲酒にかかる要因のハザード比と集団寄与割合(PAF)を算出した。いずれのエンドポイントに対しても高血圧、糖尿病、喫煙の影響が大きく、逆に肥満や高脂血症の影響は小さかった。循環器疾患全体に対するPAFは、高血圧が16.4%、糖尿病が5.9%、喫煙が5.5%であった。総死亡に対しては、高血圧11.9%、糖尿病4.5%、喫煙8.9%であり、肥満や高脂血症は、それぞれ-5.1%、-6.2%と負の関連を認めた。1996~98年と2009~11年のベースライン調査の比較から、この10年間にウエスト周囲長は男性がやや増加、女性はほぼ横ばい、血圧レベルは、男性は横ばい、女性は減少した。喫煙率は男性で10%近く減少した。これまでに報告した虚血性心疾患と脳卒中死亡率・罹患率の動向の結果を合わせて考えると、男性の喫煙率の減少、女性の血圧レベルの低下は罹患率の動向に寄与している主な要因であった。逆に全体として肥満者が増えたこと、また脂質レベルが増加したことは、死亡率の減少に寄与している可能性が示唆された。糖尿病の有病率の増加は今後の健康課題になることが推察された。
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