研究課題
申請研究の目的Aについては、十分な事前問合せののちOhayon教授のラボにてSleep-EVALの詳細を確認したところ、①本ツールは2万以上の質問がある、②本ツールは他コンピュータに移植できない、③Ohayon教授が認めた研究にしか使用できない、④同教授が期待する研究として、日本の47都道府県の全ての地域から対象者を選び、睡眠専門医師により診断を行うなどが説明され、Ohayon教授の要求水準が事前打合せに対し極めて高かった。この部分についてはより多くの睡眠専門医を擁する大規模研究によって推進することが望ましいと考えられた。目的Bについては、Sleep-EVALではなく共同研究を行っているハーバード大で作成し成果を上げている睡眠障害問診票を日本語化し実施することとした。以上の変更申請を研究開始翌年に行った。本睡眠障害問診票の日本語版は、国外では本研究で初めて実施された。ホノルルの現地協力者、研究機関および関連団体などと2回の事前調整ののち、平成24年5月に約29人のホノルル在住日本人を対象に本調査を実施した。実施内容としては、スクリーニング検査(呼吸フロー検査、パルスオキシメータ)、家庭血圧測定、睡眠障害問診票、睡眠日誌、睡眠質問紙である。平成25年5月に、当該対象者へ本研究の有用性と診断・治療に関するアンケート調査を実施した。結果として①対象者の性別は男性31%、平均年齢は70歳、男性3%ODI値は20、女性は13%であった。②舌骨-顎先端距離と睡眠呼吸障害の重症度、就寝前後の心拍数のそれぞれの間に有意な関連を認めた。②要精密検査者のほとんどが治療中患者または受診嫌悪者であった。主な治療は経鼻的陽圧呼吸療法で、拒否者の主な理由は高額な検査および治療費用であった。これらの集計結果を学会等において明らかにするとともに、平成26年度中に本研究成果の報告会を実施予定である。
すべて 2013 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 図書 (4件) 備考 (1件)
Eur J Endocrinol.
巻: 169 ページ: 239-46
Clin Hemorheol Microcirc.
巻: 55 ページ: 297-311
10.3233/CH-2012-1634
http://www.tenriyorozu-u.ac.jp/c/clinical/contents/teacher