研究課題
基盤研究(C)
本研究は,職域集団を対象に,健常成人の甲状腺機能と腎機能の関連,および循環器疾患危険因子との関連を前向きに検討した.推算糸球体濾過量(eGFR)は甲状腺機能(TSH)と弱い負の関連を認め(r=-0.125,p<0.001),eGFRが低下しているものでは甲状腺機能異常の頻度が高かった.eGFR低下の有無で3年間のTSH変化量に差はなく,腎機能低下により将来の甲状腺機能は予知できなかった.TSHは将来の血圧や血清脂質の変化量と関連せず,TSH高値で腎機能低下を認めるものでは3年間のHDLコレステロールの低下が大きく,両者の合併はHDLコレステロール低下を介して心疾患リスクを高める可能性がある.
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)
Intern Med
巻: 53 ページ: 669-674