研究課題/領域番号 |
23590826
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研究機関 | 大阪青山大学 |
研究代表者 |
宮本 邦彦 大阪青山大学, 健康科学部, 教授 (70411759)
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研究分担者 |
中島 英洋 大阪青山大学, 健康科学部, 教授 (00411760)
団野 源一 大阪青山大学, 健康科学部, 講師 (70031185)
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キーワード | 衝突回避行動 / 回避限界速度 / 接触生起率 / 全身反応時間 |
研究概要 |
23年度に政策した高速対応型測定装置を使って測定したM保育児60名、K幼稚園児120名、I小学生360名の調査結果をまとめ各施設に報告書を提出した。また、新たにH幼稚園児(4,5歳児)61名、I小学校(2,3,4年生)340名、Y小学校(1~6年生)99名の調査を実施しH幼稚園、Y小学校に結果報告書を提出した。I小学校の結果報告は現在作成中である。 2年間の結果から性別年齢別の接触生起率や最短反応時間、平均反応時間及び新たに測定可能となった回避限界速度(被験者が回避に成功することができるボールの最大速度)の性年齢別平均値、上限値、下限値など分布状況が判明した。またその背景となっていると考えられる全身反応時間、重心動揺、生活活動、生活習慣などとの関連も明らかとなりつつある。加齢に伴い接触生起率や回避限界速度は有意に向上し、年齢間に有意差があった。年齢と接触生起率は強い負の相関、年齢と回避限界速度は強い正の相関を示した。また、この接触生起率と回避限界速度間には互いに強い負の相関が見られた。一方、I小学校の生徒の1年間の身長や体重の増加(発育)と接触生起率や回避限界速度の関連については身長や体重の増加量は接触生起率や回避限界速度との関連は見いだせなかった。また接触生起率と全身反応時間は弱い相関が見られたが、重心動揺には相関は見られなかった。生活習慣との関連はまだ解析が進んでいない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
測定装置のトラブルもあったが修理改善できた。中心となるI小学校の調査が計画通り進行している。また対照となる他小学校や幼稚園の調査も実施できた。測定結果から4つの回避行動指標が得られ、接触生起率や回避限界速度などの指標の性質とそれに関連すれると考えられる生活活動指標、全身反応時間などとの関連性が明らかになりつつある。回避行動を改善する方法の重要ポイントが明らかでないため、積極的介入ができていない。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は25年度で最終年度となる。予定していたI小学校のコホート1,2,3年生は3,4,5年生となり成長過程から回避行動の獲得過程が明らかになるものと思われる。 また、対象となる他の2つの小学校の調査も予定していてこれらの学校との比較し、接触生起率や回避限界速度について年齢や性別、学習効果、等を検討する。またこれらの指標と回避スタイルの関連、衝突事故との関連を検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
I小学校(3回目)とその他の2小学校の回避行動調査補助員(17万)、データ入力の人件費(5万)、物品費(15万)、学会旅費(13万)
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