血中フェチュインA高値が、脳梗塞のリスク上昇に関係することが話題となっており、新しい動脈硬化の危険因子の可能性についての議論が盛んである。しかし、これは発症者の背景を後ろ向きに見た研究や、欧米諸国からの報告が殆どで、本邦からの報告は未だない。さらに、本邦での血中フェチュインAの動脈硬化性疾患への関与を詳らかにするには、悉皆性の高い検診cohortを持つ前向き疫学研究の結果を待たねばならない。 我々は住民検診において、血中フェチュインAを測定し本検診地区で多い脳梗塞発症との関連を前向きに検討し、一般住民におけるフェチュインAの危険因子としての意義を検討した。
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