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2011 年度 実施状況報告書

循環器危険因子としての大動脈石灰化・大動脈径の測定意義についての疫学研究

研究課題

研究課題/領域番号 23590837
研究機関(財)大阪府保健医療財団大阪府立健康科学センター

研究代表者

岡田 武夫  (財)大阪府保健医療財団大阪府立健康科学センター, その他部局等, その他 (70450921)

研究分担者 大平 哲也  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50448031)
北村 明彦  (財)大阪府保健医療財団大阪府立健康科学センター, その他部局等, その他 (80450922)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード危険因子 / 心臓CT検査 / 動脈硬化 / 石灰化 / 大動脈径
研究概要

平成23年度は、大動脈石灰化および大動脈径の計測が想定のように実施できるかの確認から開始した。計測には心臓CT検査で撮像され、冠動脈石灰化の検出に用いられたCT画像を用いた。石灰化の検出には冠動脈石灰化の検出に用いたシステムを用いた。3年以内に連続して検査を行った受診者を対象に計測を行い、再現性について大きな問題はないものと確認できた。  その後、対象者の画像で大動脈石灰化と大動脈径の計測を順次進めている。なお、計測を進めるうちに、正確な計測には1時間以上必要な場合があり、1日あたりの計測人数が限定されることが判明した。このため、まだ確定的な傾向などを指摘するほどの十分な人数のデータを集積できていない。しかしながら、石灰化は血圧および脂質異常や糖代謝異常と相関することが示唆される、大動脈径は最大血圧との相関が示唆されるなどの、相関関係が判明しつつある。 これらのデータについては、大阪大学大学院において修士論文作成のデータとして使用されるなど、共同研究機関における活用が行われている。また、部分的な解析ではあるが、大動脈径拡大や大動脈石灰化の危険因子の同定には及ばないものの、上記以外の危険因子の存在も想定して、解析作業が進行中である。  現在は、計測の作業のさらなる効率化を進めるとともに、健診データとの関連を概観することを中心としているが、平成24年度は集積されたデータを元に、各種検査値や生活習慣等と計測値の相関を見ていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初は計測にかかる時間が見込みよりかなり超過し、解析が予定通り進捗しなかった。しかし、計測機器の見直しや操作者の習熟により、ある程度の例数を解析することができた。その中で、計測の再現性が確保できていることが確認できたこと、限られたデータではあるが危険因子との関連が示唆されたことで、研究の方向性に誤りは無いと考えられる。また、計測が順調に進むことで、研究計画に大きな遅れは生じていないと考えられる。

今後の研究の推進方策

今年度は、昨年度と同様に計測の進捗を図ることを第一とし、解析に用いるデータの集積に努める。また、昨年度の実績を踏まえて、危険因子の同定作業を今年度から本格化したい。また、これまで判明した結果については、順次、関連学会等で発表していく予定である。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度は、400人を対象とし、平成25年度は、2011年までに心臓CT検査を実施した約400人を対象として、平成23年度と同様の解析を進めるとともに、同一のCT画像からMESA studyの測定方法に基づいて大動脈径を測定し、循環器危険因子との関連について検討し、その結果と胸部大動脈石灰化の結果とを比較する。また、2つの結果から互いの関連を検討する。 さらに、大動脈径が4cm以上であることを大動脈径(+)群とし、大動脈の石灰化群である4群の中を各々大動脈径(+)群と(-)群の2つに分類する(Matsushita M, International angiol, 2002)。計8つの群において冠動脈石灰化所見(石灰化スコアが100以上, 岡田武夫, 他.医療情報学, 2002)、並びに頸動脈硬化所見(最大IMTが1.4mm以上, Kitamura A, et al, Atherosclerosis, 2004)有りのオッズ比を算出する。これにより、胸部大動脈の石灰化および大動脈径が動脈硬化に及ぼす影響について検討することが可能である。

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公開日: 2013-07-10  

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