研究課題/領域番号 |
23590850
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
藤宮 龍也 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50219044)
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研究分担者 |
劉 金耀 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60379956)
白鳥 彩子 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90593301)
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キーワード | アルコール / 肝障害 / 脂肪肝 / 突然死 / 大酒家 / 心筋症 / 法医学 / アルコール医学 |
研究概要 |
アルコール性肝障害の進展メカニズムと突然死との関連性を調べることを目的に、慢性アルコール性肝障害を発症した動物モデルを作成し、不整脈性の突然死とアルコール性肝障害の関係を調べる研究である。アルコールは全身に影響を及ぼし、肝臓と中枢神経系の障害が有名であるが、同時に心臓や膵臓・内分泌系・生殖系などいろいろな臓器に障害が生じる。特に、死因としてはアルコール肝硬変やアルコール性肝炎が注目されているが、アルコール飲酒者がほとんど肝障害が軽度にもかかわらず、突然死することが知られ、大酒家突然死症候群といわれている。法医学領域の突然死としては無視できない割合を占めており、その病態はよく知られていない。そこで、本研究はアルコール障害の中でも肝臓と心臓に焦点をあてて研究を行うものである。 慢性アルコール性肝障害を安定的に発症させる動物モデルを使い、突然死の生じやすい時期と慢性アルコール投与状態の検討を行った。アルコール投与法としてはリーバー食といわれるアルコールとカロリーを調整した液体色を使用した。その結果、慢性アルコール投与後の離脱期に特に不整脈が生じやすいことが確認された。この実験条件の下で、コントロール群と慢性アルコール投与継続群、慢性アルコール投与後離脱後1日・3日・1週間・2週間・3週間といった時間を設定して実験動物の状態を観察し、いろいろな条件下で、突然死と肝障害の関係を病理形態学的に検索している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
慢性アルコール性肝障害を安定的に発症させる動物モデルを使い、突然死の生じやすい時期と慢性アルコール投与状態の検討を行った。その結果、慢性アルコール投与後の離脱期に特に不整脈が生じやすいことが確認された。この実験条件の下で、コントロール群と慢性アルコール投与継続群、慢性アルコール投与後離脱後1日・3日・1週間・2週間・3週間といった時間を設定して実験動物の状態を観察し、予備実験を行った。現在、いろいろな条件下で、突然死と肝障害の関係を病理形態学的に検索している。慢性アルコール投与実験であるため、条件設定に長期の時間がかかったが、本格的に検討を加える予定である。 研究の達成度としては50%である。
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今後の研究の推進方策 |
慢性アルコール性肝障害を安定的に発症させる動物モデルを使い、突然死の生じやすい時期と慢性アルコール投与状態の検討を行った。この実験条件の下で、コントロール群と慢性アルコール投与継続群、慢性アルコール投与後離脱後1日・3日・1週間・2週間・3週間といった時間を設定して実験動物の状態を観察し、予備実験を行った。現在、コントロール群と慢性アルコール投与継続群、慢性アルコール投与後離脱群について、突然死との関連を考慮して、肝障害を病理形態学的・分子生物学的に詳細に検討中である。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし。
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