研究課題/領域番号 |
23590870
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
徳田 安春 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20505036)
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研究分担者 |
片岡 仁美 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (20420490)
野口 善令 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (30293872)
寺澤 秀一 福井大学, 医学部, 教授 (30324164)
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キーワード | 臨床推論 / 診断推論 / 国際情報交換:米国 |
研究概要 |
臨床推論能力の評価法を開発し、臨床症例難易度と医学生における臨床推論パフォーマンスとの関連を示した。難易度が高い症例では臨床推論パフォーマンスは低下していた。また、直覚的推論(システム1)に対する分析的推論(システム2)の介入トレーニングにより、臨床推論能力が向上するかを検証したが、臨床症例難易度の易しい症例では効果をみたが、臨床症例難易度の難しい症例ではむしろ逆効果であった。 1. Eラーニングの技術を用いて臨床推論学習パイロット・プログラムを発展させ、数多くのケーススタディーの問題・回答・解説集を作成した。問題作成者は、Gerald H Stein(研究協力者:フロリダ大学内科)、志水太郎(研究協力者:エモリー大学)、徳永日呂伸(研究協力者:福井大学)、小比賀美香子(研究協力者:岡山大学)、および研究分担者全員と研究代表者で行った。 2. ケーススタディーの問題を医学生対象に実施し、医学生の背景因子のデータ収集もあわせて行った。これらを福井大学、岡山大学等にて実施し、研究協力者全員・研究分担者全員と研究代表者でデータ収集を行った。ケーススタディーの問題集より、臨床推論能力の評価法を開発した。データ分析と結果まとめは、研究協力者全員・研究分担者全員と研究代表者で行った。 3. データ分析と結果のまとめに基づいて、臨床推論能力評価方法の開発を行った。また、医学生の臨床実習経験と臨床推論能力の関連について検証した。論文の作成を研究協力者全員・研究分担者全員と研究代表者で行った。 臨床推論能力の向上させるための方略を開発したことにより、今後の展望として、推論エラーを減少させ患者アウトカムを改善させることにより、医療の質を向上させることにつながるものと期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
臨床推論能力の評価法を開発し医学生において、臨床症例難易度と臨床推論パフォーマンスの関連を評価できた。また、難易度の高い症例において、分析的推論介入トレーニングにより臨床推論能力が向上するかを検証することができた。臨床推論能力テストの開発を通じて臨床推論能力の評価法を開発し、医学生対象の臨床推論Eラーニングプログラムの開発ができた。
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今後の研究の推進方策 |
認知推論介入トレーニングにより臨床推論パフォーマンスが向上するかを検証することを予定している。臨床推論能力の向上させるための方略を開発することにより、推論エラーを減少させることがひいては患者アウトカムを改善させることにつながり、医療の質を向上させることにつながるものと期待される。
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次年度の研究費の使用計画 |
データ収集・分析と研究結果のまとめのために、主任研究者および分担研究者一人当たり300,000円を使用する計画である。このなかには、データ収集のための国内旅費、Eラーニング開発費用、Eラーニング開発経費も含む。
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