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2011 年度 実施状況報告書

外来診療支援システムの開発と検証-良質な診療と時間短縮の両立を目指して-

研究課題

研究課題/領域番号 23590871
研究機関筑波大学

研究代表者

前野 哲博  筑波大学, 医学医療系, 教授 (40299227)

研究分担者 前野 貴美  筑波大学, 医学医療系, 講師 (80528480)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード診断アルゴリズム / 臨床推論 / 病歴収集
研究概要

良質な医療と診療時間の短縮化の両立を図り、安心・安全な医療を提供するために、外来診療支援システム(WICSS)を開発するのが本研究の目的である。具体的には、タッチパネル端末を用い、画面の指示に従って患者自身が回答していくことで外来診療に必要なデータを網羅的・効果的に収集するシステムで、新たに開発する病歴情報収集アルゴリズムにより、患者情報にあわせて次の質問項目がダイナミックに動くのが最大の特徴である。平成23年度は、診断アルゴリズムの開発をおもな目的として、以下の作業を行った。1)インターフェイスの作り込み:患者基本情報、病歴情報についての質問項目および選択肢のツリー構造を作成する。2)病歴情報収集ダイナミックアルゴリズムの開発:各主訴について、最新のエビデンスやガイドラインに準拠したツリー構造案を作成する。3)トリアージシステムの構築:各主訴におけるred flag signの抽出システムを作成。危険な兆候に警告を出すようにする。4)患者教育システムの構築:患者情報を利用して、テイラーメイドのアドバイスが出力されるシステムを構築する。 作業に当たっては、タッチパネルパソコンを購入し、より効果的な入力システムに関する検討を行った。また、臨床推論の全体的な概念図を作成し、主訴によらずにできるだけ標準化された質問項目の構成になるよう、研究者間で協議を重ねて、ユニバーサルなアルゴリズム開発のための入力フォーマットを作成した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成23年度の目標である、1)インターフェイスの作り込み、2)病歴情報収集ダイナミックアルゴリズムの開発、3)トリアージシステムの構築、4)患者教育システムの教育については、おおむね予定通りのプロダクトを得ることができた。

今後の研究の推進方策

1)WICSSの開発:前年度に開発したアルゴリズムをもとに外来診療支援システム(WICSS)の開発を進める。2)パイロット研究:WICSSをインストールしたタッチパネル端末を用いて、以下のようなさまざまなシチュエーションにおいてパイロット研究を行い、実施可能性・妥当性などを検証し、必要に応じて修正を加えて最終版を完成させる。(1)外来:外来新患患者を対象として、調査員が同席して、入力時間の測定、利用者・外来担当医の意見、導入前後の待ち時間・診療時間の変化についてデータを収集する。(2)病院受付事務窓口:受診に関する問い合わせを受ける窓口担当者に、本システムを利用してもらい、現場での利用可能性、診療時間の変化について測定を行う。(3)その他:ドラッグ・ストアなどのさまざまなシチュエーションにおいて、プレホスピタルケアおよび適切な受診推奨に関する本システムの有用性・実施可能性についてデータを収集する。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度は、診断アルゴリズムを取り入れたソフトであるWICSSを開発してタッチパネル端末に実装する。そのためのソフトウェア開発に関する経費が必要となる。また、同時に複数の端末を用いて調査を行うため、タッチパネル端末を追加購入する。その他、現場で調査を行うための人件費・旅費、打ち合わのための会議費や旅費、成果発表のための旅費などが必要となる。

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公開日: 2013-07-10  

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