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2013 年度 実績報告書

グレリンの神経性食欲不振症における栄養改善薬としての臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23590872
研究機関政策研究大学院大学

研究代表者

鈴木 眞理 (堀田 眞理)  政策研究大学院大学, 保健管理センター, 教授 (90128140)

キーワード神経性食欲不振症 / 胃電図 / グレリン / 六君子湯 / IZUMOスケール
研究概要

神経性食欲不振症患者におけるグレリンの胃電図への影響を検討する計画であったが、課題開始年の平成23年度に臨床研究施設を予定していた東京女子医科大学 高血圧・内分泌内科の主任教授が代わり、グレリン投与試験の許可が得られなかったので、グレリン分泌刺激作用がすでに報告されている漢方エキス剤TJ-43(六君子湯)の短期、および、長期投与による胃電図の変化の検討試験に変更し、グレリンの胃の電気的活動を指標にした治療効果を探索した。
1)29名の神経性食欲不振症患者(制限型21例、むちゃ食い/排出型8例)の質問紙(IZUMOスケール)による消化器自覚症状と、血中活性型グレリン濃度との関連を検討し、制限型はむちゃ食い/排出型より有意にIZUMOスケール総得点が高く、IZUMOスケール総得点や胃排出能に関する得点と血中の活性型グレリン値が負の相関を有することを明らかにした。2)29名の患者の空腹時の胃電図をMedtronic社のPolygraf ID(4チャンネル)で周波数解析を行い、制限型はむちゃ食い/排出型に比べて正常波の出現%が低く、IZUMOスケールで得点の高い制限型患者では空腹時と摂食後の正常波の減少を確認した。超低体重の制限型でIZUMOスケール得点が高い患者では、有効な胃電図波形が得られない症例が見られた。3)消化器自覚症状が強い慢性の制限型で胃電図で異常が認められる7例で、5gのTJ-43と水50mlの内服時における胃電図の変化について検討し、水50mlのみの摂取を対照とした。TJ-43は急性投与でも正常波を増加させた。7.5g/日のTJ-43を2週間継続内服時の胃電図のでは、正常波の増加と、食後の振幅の増加を認めた。
TJ-43による胃電図の変化から、グレリンが急性、慢性に胃の電気的活動を改善することが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 身体的視点からみた最近の動向2014

    • 著者名/発表者名
      鈴木(堀田)眞理
    • 雑誌名

      心身医学

      巻: 54 ページ: 128-133

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 神経性食欲不振症患者への在宅静脈栄養法の導入の試み2013

    • 著者名/発表者名
      鈴木(堀田)眞理
    • 雑誌名

      心身医学

      巻: 53 ページ: 841-848

    • 査読あり
  • [学会発表] 摂食障害の生命危機に関わる病態、予防、回復

    • 著者名/発表者名
      鈴木(堀田)眞理
    • 学会等名
      第17回日本摂食障害学会
    • 発表場所
      神戸市産業振興センター
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28   更新日: 2015-06-16  

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