グレリンを神経性食欲不振症患者の栄養改善薬として確立するために、摂食量増進作用のメカニズムを非侵襲的な検査である胃電図を用いて胃機能の面から検討した。神経性食欲不振症患者の空腹時の胃体・胃前庭部から得られた胃電図は、健常女性に比べて、% Normal powerが低下し、%Arrhythmiaが増加していた。グレリン分泌作用を有する5gの漢方薬TJ-43の1回投与では、%Arrhythmiaが有意に減少し、胃の電気運動のリズムの改善が認められた。グレリンにも胃の電気運動のリズムの改善効果がある可能性が考えられた。
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