予備研究の結果より、もの忘れパス入院の患者群は疫学データを蓄積するための手段として有用であると結論した。アルツハイマー型認知症の比率が高く、また虚血性病変の有無とADLとの関連が示唆されたため、神経心理検査としてADAS、ADL調査としてCGA、運動機能評価として下肢筋力やバランスなどのサルコペニア検査を加えた。糖代謝、特に2時間血糖値が認知機能低下に強く関連していること、虚血性病変が加わると認知機能に差を認めなくてもADLが低下すること、下肢筋力が認知機能と独立して手段的ADLと関連していることなどを発表した。遺伝子制御機構については、バイサルファイトシーケンス法を用い現在検討中である。
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