ヘリコバクターピロリ(ピロリ菌)は胃炎、胃潰瘍、胃がんなどの原因菌であることが知られているが、現在、クラリスロマイシンやメトロニダゾールに対する耐性菌の出現が問題となっている。本研究では、18種類の生薬の薬剤耐性ピロリ菌に対する抗菌効果をin vitro およびin vivoで検討した。その結果、in vitro においては5種類以上の生薬が薬剤耐性ピロリ菌に対して抗菌効果を示したが、in vivo においてはオウレン、チョウジ、カンゾウのみに除菌効果が認められた。以上の結果、これらの生薬は薬剤耐性ピロリ菌感染症に対する補完代替療法として有用であることが示唆された。
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