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2012 年度 実施状況報告書

消化管(食道,胃,大腸)癌の病態と治療に関わる遺伝子解析研究

研究課題

研究課題/領域番号 23590914
研究機関名古屋大学

研究代表者

前田 修  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20378053)

研究分担者 安藤 貴文  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80378041)
石黒 和博  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60432275)
渡辺 修  名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (80378059)
大宮 直木  名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (00335035)
宮原 良二  名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (50378056)
後藤 秀実  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10215501)
キーワード消化器癌 / 薬剤耐性 / DNAメチル化 / マイクロアレイ
研究概要

消化器癌の中でも胃癌は日本人に特に多く、患者数、死亡数ともに上位を占めている。切除不能進行または再発の胃癌においては化学療法が施行されるが、薬剤耐性が問題となる。現在フッ化ピリミジン系とシスプラチンの併用療法が国内外において標準治療とされている。われわれは胃癌細胞株AGSを5-FUおよびシスプラチン存在下に6か月間以上培養して薬剤耐性細胞株を樹立した。また倫理委員会の承認を得たうえで、患者の同意のもとで上部消化管内視鏡検査の際に胃癌の生検を行い、化学療法後に残存した腫瘍について再生検を行った。それぞれの培養細胞および生検検体からRNAおよびDNAを抽出して、cDNA発現アレイおよびメチル化アレイを用いて網羅的解析を行い、薬剤耐性に伴うDNAメチル化の変化および遺伝子発現変化を解析した。またAGS細胞を脱メチル化剤存在下に培養して、やはり発現アレイを用いて脱メチル化により発現上昇のある遺伝子を抽出した。この検討から薬剤耐性に関わる遺伝子発現の変化とメチル化の寄与について、Gene Ontology解析を行った。
マイクロアレイ解析により抽出された胃癌の薬剤耐性に関わる候補遺伝子について、DNAメチル化はバイサルファイトパイロシークエンス法を用いて、遺伝子発現はリアルタイムPCR法を用いて定量を行った。
今後の解析により、胃癌の抗癌剤耐性に関わる重要な遺伝子変化を見出すことができることが期待され、薬剤耐性胃癌に対する治療標的の候補を抽出することを目指す

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

胃癌の薬剤耐性に関わる遺伝子発現およびDNAメチル化については細胞株および生検検体を用いてマイクロアレイ解析およびその確認目的の定量解析を含む検討がほぼ計画通りに進行中である。一方で、内視鏡生検検体の採取を依頼する症例の集積については遅れがみられる。

今後の研究の推進方策

マイクロアレイ解析で抽出した胃癌の病態と関連の深いと考えられる候補遺伝子について、バイサルファイトパイロシークエンス法を用いたメチル化定量、リアルタイムPCRを用いた発現の定量を今後も継続する。また胃癌症例の集積も今後も継続し、生検検体を用いて薬剤耐性や予後など臨床像に関連する候補遺伝子の解析と臨床像の対比を行う。重要な遺伝子にてついては細胞株を用いてベクターを用いた過剰発現系と、siRNAを用いた抑制系を用いて遺伝子の機能解析も開始することを予定している。

次年度の研究費の使用計画

DNAおよびRNA抽出、バイサルファイトパイロシークエンス、リアルタイムPCRなどの解析のための試薬、プローブおよびキットの購入に充てることを予定している。

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公開日: 2014-07-24  

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