研究課題
H. pylori感染により、気管支喘息の発症を抑制することが報告されていることから、マウスを用いて①H. pylori長期感染(12カ月)、②H. pylori長期感染+除菌、③H. pylori短期感染(1カ月)モデルで喘息の程度に差があるかを検討した。C57BL/6Jマウス(5週齢)にH. pylori(SS1)を6×107 CFU経口投与し、H. pylori感染胃炎を作成した。気管支喘息モデルは、Day1・14にovalbumin(20μg)、水酸化アルミニウム(2.25 mg)を腹腔内感作後、Day29・30・31に1%ovalbuminを吸入暴露し作製した。評価は、肺胞洗浄液(BALF)を回収し、総細胞数・細胞分画を解析した。またBALF内に含まれるTh2サイトカイン(IL-5, IL-13)やINF-γについてELISA法にて測定を行った。気管支及び胃を採取固定し、病理組織学的検討を行った。長期感染マウスは、HP+PBS群・HP-PBS群、HP+OVA群、HP-OVA群における喘息惹起の違いについて検討した。ovalbumin暴露により、PBS群に比してOVA群では気管支肺洗浄液(BALF)内の総細胞数・マクロファージ数・好中球数・好酸球数が有意に低下していたが、HP感染の有無では明らかな差は認められなかった。ELISA法によるIL-13の測定でも、PBS群に比してOVA群では有意差は認められるも、HP感染有無では有意差は認められなかった。胃炎の評価は、HE染色・MPO活性の測定で行ったが、HP陽性マウスでは、胃炎が存在していることが判明した。
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