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2013 年度 実績報告書

非アルコール性脂肪肝炎における核内受容体転写共役活性化因子PDIP1の役割

研究課題

研究課題/領域番号 23590959
研究機関群馬大学

研究代表者

佐藤 賢  群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (40396619)

研究分担者 山崎 勇一  群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00582404)
堀口 昇男  群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (10550022)
キーワード脂質 / 病理学 / 発現制御 / 遺伝子 / 動物
研究概要

非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の病態は未だ不明な点が多く、脂肪肝に種々の刺激が加わり発症するとされる後述の2nd hit theoryがメカニズムのモデルとして提唱されている。一方、転写共役因子は、核内受容体による転写調節機構において必須の役割を果たし、生体内エネルギー代謝調節系におけるmetabolic switchまたはsensorとしての機能が近年注目されている。連携研究者が単離したPPARγに結合する転写共役活性化因子PDIP1(PPARγ DBD-interacting protein1)のノックアウトマウスが高脂肪食負荷により脂肪肝形成が著明に抑制された結果に基づき、実験的NASHモデルを用いて、PDIP1のNASHの病態形成における役割ひいては、脂質代謝と肝線維化の病態の解明を目的として研究を行った。非アルコール性脂肪肝炎を生じさせるために確立された食餌性NASH モデルであるMCD diet (メチオニン・コリン欠乏食)負荷によってPDIP1ノックアウトマウスでは、血清においてALTやTGが、肝組織において、肝脂肪沈着、肝組織炎症、肝線維化が有意に軽度であった。また肝組織における脂質関連遺伝子の発現が変化し、炎症性サイトカイン及び肝線維原性遺伝子の発現や酸化ストレスなどが野生型マウスと比較してノックアウトマウスで有意に低下しており、PDIP1ノックアウトマウスでは、脂肪肝炎が軽快することが示唆された。したがってPDIP1はNASH治療戦略において分子標的と考えられるため、今後は肝疾患の病態連携においてのPDIP1の意義について幅広く検討を行い、トランスレーショナルリサーチとして臨床応用も視野に入れて研究を進めて行く予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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